Takechang の冗談半分 #011  92/ 3/ 6 23:19

はるさん

ミケランジェロ生誕を記念してHDDを壊す日ですが,みなさんちではどうですか。
(注:ミケランジェロというコンピュータウイルスのこと)ぼくは幸い?V30の98しか持ってないし,ソフトのダウンロードもしてないので,無関係でした。

で,今日は埼玉方面で仕事して,「うらわーうらわーにしうらわ」なんて歌いながら帰る途中,ナックファイブ(これは埼玉のFM放送局です。79.5MHzで送信してるので,放送局の名前が79.5=なっくふぁいぶって訳ですね。あ,知ってたか。ついでに,うらわー のとこはやまもとりんだでやってくださいまし)を聞いていますと,次のような事を言っていました。

「アップルコンピュータは,音声に反応するコンピュータを開発したと発表した。」

Speech Recognition

ま,ニュースとしてはこれだけ。何のことかよーわからんところもありますが,これを聞いて思い出してしまうのは,やっぱりあれです,あれ。

ちうねんになると,とみに記憶回路の糸がこんがらかって思い出しにくくなるので,つい「アレ」とか「ソレ」とか言ってしまうのですが(というふうに振って,思い出す時間を稼ぐ,と),要するに(これも中年ご用達の用語),HAL9000ですね。

2001: A Space Odyssey (1968)

1970年かそこら(詳しい年代は知らない)に作られた映画「2001: A SPACE ODYSSEY」にでてくる,木星探検隊の宇宙船の総合監視及び制御を行っているのが,HAL9000というコンピュータという設定です。
(HALとは,IBMを1文字づつずらしたものだとか。データディスクマンの読みだしソフトとか,パソコン接続用GPS装置とかをやっているHAL研究所ってのは,ここから名前を取ったんでしょうね。)

この映画は有名なんで,かなり多くの人がビデオとかでは見たのではないかと思いますが,あのはるさん,いつ生まれたか知っていました?

これの解答は,映画の終盤,狂ったはるさんを停止するため,生き残りの探検隊員(でいぶ。日本語では,ちじめて言ってはならない)がHALの機能モジュールを外していく(アポロのコンピュータからの連想なのか,非常に多数のプラグインモジュールからなっている。これを外しても,HALはしゃべるのだから,外しているのは,プロセッサ関係やI/Oではなさそうである。だんだん記憶が減退して,初期記憶だけになるところからRAM? でも半導体メモリではなくてコアメモリのような感じだが?)と,はるさんは記憶を失って,初期データをしゃべり出す。このなかで,

"...Good afternoon gentlemen. I am a HAL-9000 computer. I became operational at the H.A.L. plant in Urbana, Illinois on the 12th January, 1992. My instructor was Mr. Langley, and he taught me to sing a song. If you'd like to hear it I can sing it for you."
Good morning gentlemen. I became operational at the HAL plant in ?????, Illinois(イリノイのどこかの地名を言ってるらしいが知識がないせいもあってわからない。あるいは架空の地名なのか,IBMの工場があるところなのか?)on 12 Jan.1992. My instructor was Mr. Langley.

というようなふうに言っているわけです。

つまり,はるさん,1992年1月12日,アメリカ・イリノイ生まれで,2001年には約9歳,んな古いコンピュータをよく使っていたものだと思います(でもそういえば,うちの98Eはできてからそのくらい経つかも)。あるいは,まるで一時のアメリカ自動車産業のごとく,その後の開発は止まってしまって,1992年製が最新だったという事か?

ま,とにかく,つまり,今年の1月12日にできた,って設定なわけです。

ふうむ,20年かそこら前には1991年には,完ぺきな音声認識ができて,感情がある(どうやら,はるさん,このために自分が停止……抹殺?かな? disconnectと言っているけど……されるのを恐れて,冬眠中の探検隊員の生命維持装置を停止してしまったらしい)コンピュータができる,と思われていたわけですね。
(それに,2001年には月に定期航空路?があって,観光客が旅行にいくというようなことでした。とても,あと10年で,そんなことはないのではないでしょうか? そのくせ,無重力とかで,機内食?を押さえてないと浮いてしまう,なんてところは笑わせる。)

現実には,今現在の技術では特定話者,特定単語などの条件をはめれば認識できるが,人間と同じように,ランダムなひとがふつうにしゃべるのを認識できたりはしないし,はるさんのようにそれの内容により,学習していく(なので,プログラミングではなくて,インストラクションになっているわけですね。こうなると,プログラマはなくて,調教師って感じか?)ようなことはできない段階のようです。

今回のアップルの発表は,どの程度になったという事なのかわからないけど,やはり人間にとって究極の入力方式はそれではないかな,と思います。




Prof. Stephen Hawking

先日も書いたけど,ペン入力というのは,文字に限ればキーボードより明らかに入力は遅いし,現在も「口述筆記」という方法で文書は作られているから,しゃべればいい,というのはふつうの人間には一番らくな方法と言えるでしょう(ホーキング博士のような状態の場合は,直接脳波かなんかを読みとるようなことができないとだめかもしれないが?)。

一方,音声出力のほうは,結構実用的な状態になってきているようです。

電話して,DTMFトーンでカタログ番号を入力すると,「ご指定のカタログはPC-9801NLですね。ご指定のFAX番号にお送りします。ありがとうございました。」なんてのをやっていますから。

TAKECHANG

Takechang の冗談半分 #011  92/ 3/ 6 23:19