Takechang の冗談半分 #054  92/ 5/18 13:19

NY の朝

結構早く7時には目がさめた。気温は12度,天気ははれ。
昨日はあまり大した事がなかったらしく,CNNではスペースシャトルが帰ってきたのが新しい,少しメジャーの話題なぐらいで,どっかの山でクマが人里にでた,なんてまるで長野ローカルのような話題を扱っている。取りあえず,平和な日のようだ。

今日は1日どうするかなあ。
と思ったけど,おのぼりさんコース?で「NYといえば?」エンパイアステートですね! つーことでエンパイアステートビルへ行ってみた。

Empire State Building

展望コースは$3.50。今ではエンパイアステートが一番高いわけでもないだろうけど,とにかく昔から高いビルならエンパイアつーくらいだから,まー1回は行ってもいいのではないか。

86Fの展望台はこの高さで,なんといきなり外だ。1m位のフェンスとそのうえに荒いアミがあるだけだ。この高さでなんか落としたら大変だろう。

今日は視界10マイルということで遠くはかすんでいたが,自由の女神は双眼鏡でみることができた。

次にエンパイアステートの下から市内巡りのロンドンバスが出ていたので,これに乗ってみた。市内1周$15,大体1時間間隔で運行していて,経路のどこで降りてもいいし,その日の内なら何回でも乗れる。地理不案内+事前調査なしの僕にぴったりだと思った。時間があるなら貿易センターとか,バッテリ公園(自由の女神行きのフェリーがでている)あたりで降りて散策すればいいのだろう。

ただ,今日は午後2時には戻ってきてボストンに移動しなければいけない。ということでずっと乗って回るだけにした。所要時間は約2時間。

このバスは結構いいのだけど(ほぼ満員だった)唯一の問題はガイドである。フルガイドが付くといううたい文句で,確かにそうではあるが,ガイドのおばさんはラテン系らしく,なぜか英語は場所の名前ぐらい,ほとんどスペイン語らしきことばでしゃべっている。ところどころ英語の解説もやっているが,これも「単語は英語」という感じでほとんどスペイン語を聞いているのと変わりないようなものだった。ホテルの地図と突き合わせてみれば,まあ分からないことはない。

戻ってきて歩いてホテルに帰ると早2時。

そろそろJFK空港に出掛けなくてはいけない。また,タクシーで向かうことにする。今度の運ちゃんはブルース・ウイリスのような顔をしたやつで,よくしゃべる。タバコまで「吸わないか」と勧めてくる。市内でバスケットボールを5つぐらい抱えて売っている男に出会うと車を止め,$10というのを$5にしろ,なんてやっている。変な野郎である。また有料の橋を渡って空港に向かうとハイウエイが渋滞していた。「日曜はいつもこうなの?」と聞くと「全然。いつもはスムーズなもんさ。なんか事故があったんだろう」と言っていた。

さて,しばらくたつがいっこうに流れ始める様子が無い。しびれをきらした運ちゃんは芝生のゾーンをかけ上がって一般道路にでた(ほかの車もかなりこれをやっていた。映画なんかで暴走するやつはよくこれをやっているけど,実際にも結構やるというのは初めて知った)。しばらく一般道を走って,再度ハイウエイへ。まだ混んでいる。しかし,幸いにもすぐ先に3台大破した車がいて,そこから先はスムーズだった。と,運ちゃんは例の4文字で,「オタンコナス!」なんてのをそれから5分余りも言い続けるのだった。まったく変なやろうだ。

おまけにこいつは途中のサービスエリアでガソリンをいれた。$2で1.5ガロン。アメリカ式のセルフサービスの給油ってのを初めて実際にみれて,まあその点はよかった?かもしれないが,1ガロンもないような状態でこんな遠くに送って来たのだろうか? やっぱり変なやろうだ。

空港につくと,こいつはまってましたとばかり,高額のチップを要求しやがる。おまけに,「日本人はカネモチなんだろ? 俺にも分け前をくれよ」である。なんと運賃の1/2ときた! これはとても高額だと思ったので,つっぱねて,何回かくだくだ言ったあげく,それでも1/3くらいは出すことにした(でも,高いと思う)。

そのうえ,「コレクションしてるから,日本円を少しくれないか」ときた。まあ,そのぐらいならというので,100円をプレゼント。で,レシートを要求するとこのやろう,素直に出したのはいいが,数字はでたらめの数字になっているではないか!(どうも,メータをひっぱたいたので,数字がヘンになったのだと思う。それとも,もともと,まともなレシートなんで出ないのかもしれない。)文句を付けるまもなく,乱暴に発車していってしまった。くそー,このやろうこそオタンコだ!

で,JFKからボストンへのフライトであるが,これがなんと小さいプロペラ機だった。そういえば,距離の割に時間は1時間以上かかるので変な気もしたが。

Fairchild Dornier - Metro

フェアチャイルド(あのフェアチャイルドって飛行機も作っていたのかな?)のMetroという双発機で,19人乗りだった。内部はとてもせまくて,高さは僕の背の高さもないし,2列のシートもせまく,荷物をおくところもないありさま,当然スチュワーデスなんていないのだった。

でも,1時間ちょっとしてボストンについてみると,この空港ではこれが普通らしい。国際線もあるみたいで,BRITISH AIRWAYSなどのジャンボとか,トライスターもあるが,多くはメトロか,名前は分からないがリンドバーグの飛行機みたいに角ばった双発機だった。

あとはなんのこともなくてシェラトンにチェックインした。まあ,あまりろくなことはなかったが,それでもアクシデントというほどのものも無かったから,まあまあの1日だったかもしれない。

ボストンのTymnetは439-3531。はたして今日もうまくいくだろうか?

TAKECHANG

Takechang の冗談半分 #054  92/ 5/18 13:19