Takechang の冗談半分 #264  92/12/26 22:41

河口湖自動車博物館にいく 2

(河口湖自動車博物館にいく1からのつづき)

というあたりが今の経済摩擦の本質なのではないか,などと,今日は自動車博物館をみて,大上段なことを考えてしまったのであった。

じゃーどうするの,というとこれがまた難しいのであるが,モチはモチ屋方式といったらいいか,人の開発したものは尊重して,自分は自分のオリジナルをまた探す方式,であろうか。これは結局日本不得意と言われる基礎からの研究を重視するということで,苦しい道ではある。

しかし,この方法ならばだれも文句をいう筋合いはないし,もちろん言われる筋合いもないのである。結局お互いにいいのではないだろうか。

さて,次,残りの半分の展示場はレーシングカーの展示である。

ここには日本の車があった。
説明がなかったが,280Zのラリーカー。ホンダS600。この車はここの博物館長の原田信雄氏のドライブで1967年の富士24時間耐久レースに優勝した車。

1963年ブルーバードは日本グランプリで館長夫人の原田敏子さんが6位入賞した車。この人は日本初の女性レーサーである。

あと2輪のホンダCR93 125cc ギヤトレーンのDOHCで11500rpm 16.5HP。1962年当時「時計のように精密な」と言われた車。

あとかなり近代(はっきりしないが80年代)のヨシムラCBR,GSXなどのヨシムラチューンの市販車ベースのレーサー。これは僕がバイクに乗っていたころのものだからレース場などでもよく見たやつだ。

F1などの車としては,1955年のマセラーティ 250F。これはF1がまだ2500cc時代のもので葉巻のような形でウイングなどは陰も形もない。

1982 ロータス91 3000cc V8 550HP。このころになると,かなり今のF1に近い形をしているが,ウイングはまだ小さいし,グランドイフェクトなども考慮されておらず,シャシー下面と地面との間は5cmもあいている。この車はElio de Angelisの乗った車でオーストリアで優勝している。

ヘンなやつとしては1976年 Tirrel P34がある。この車は6輪(空気抵抗を減らすため,前を2軸にしてタイヤ径を極端に小さくしていた)という特異な車であるが,日本でGP(富士)が行なわれたので見た人もいるのではないだろうか。

1983年のマーチホンダF2。ハラダレーシング(ここの館長?)+中島悟で日本のF2で2勝した車。

1982年のルノーF1 RE30B。初の1500ccツインターボの車。昨年までフェラーリをドライブしていたアラン・プロストが南アフリカGPで優勝した車。

といったような車が展示されていた。

しかし,暖房のないがらーんとした展示場(考えてみれば,ここは富士の裾野の高原で寒いわけだ)に1時間以上も一人で立っていたので手がかじかんできた。

ということで,この辺で帰ることにした。

自動車の100年史ということで,1986年までだけど,この次の10年には日本車が展示品に入っているだろうか。どうなるだろうな。電子制御などは,博物館いりする価値のあるものだろうか?

そんな事を思いながら車に乗って帰ってきたのであるが,すっかり冷えてしまって,河口湖あたりまで下りてくるまで暖まらなかったのだった。

TAKECHANG 竹中

Takechang の冗談半分 #264  92/12/26 22:41