Takechang の冗談半分 #323  93/ 2/25 18:17

ちょっくら>
基隆観光

昨日の天気予報では今日は晴れることになっていたが,また雨になった。

あまり出かけるのには気がすすまない天候だが仕方がない,昨日のChangさんところに出頭した。

すぐ,ガイドの女性に紹介される。

圭(チューリとか言ったと思う。土ふたつ書くね,と言うから圭だろう)という名前らしい。ホテルの裏にVWの9人乗りマイクロバスが待っていた。

ほかに大男の運転手。客はぼく一人。「ほかのおきゃくさんのせるからちょとまて」とガイドが言って,バスはスタートした。

最初に行ったのはホリデイイン。だいぶ待って,50年輩のアメリカ人夫婦が乗り込んでくる。

アメリカ人の一般に従って?妻の方は極度のしゃべり魔である。この夫婦の場合は夫もそれに負けていない。

「どこから来た?」と聞くので,「日本から」というと,「先週は東京にいた」という。休みを3週間取って,アジアを回っているのだそうだ。

「アメリカに行った事があるか」とかやたら聞いてくる。

「ラスベガスとボストンには行った」と答えると,この夫婦はボストンのそばのなんとかいう街から来たのだという(聞き取れなかった)。

そうこうするうちに,次の客が乗ってくる。

今度はトルコ人の女性。一見若いように見えたが,話が進むうち,後で乗ってきたオーストリア人夫婦の妻のほうが,「40年前にケンブリッジに留学してた」というと,この女性も,「私も1年いた,20年前だけど」というから40才ぐらいなのかもしれない。

このトルコ人女性はそのほかにも,LAに1年いたとか,NY,シカゴにもいた,とか自己紹介した。

僕は日本の長野というところからやってきた,といったが,誰も分からない。しょうがないので,日本地図を書いてここだ,と教えた。

富士山と近いのか? ラリー(アメリカ人の夫のほう)が聞く。富士山は海岸沿いで,ウチは内陸,とまた場所を書いた。

彼は,「東京はめっちゃめちゃ物価が高いねえ,それに混みすぎていて嫌いだ,田舎の方に行ってみたかったんだけど,今回は行けなかった」という。

「じゃあ,何年か先に冬のオリンピックがあるから,長野に来てみるといい」などと宣伝しておいた。

次の客が乗ってきた。今度は60年輩のオーストリア人夫婦。聞いてみると,この人達は超優雅生活者で,木材の貿易商をやっていたけれど,今はリタイヤして,この半年香港に住んでいるのだという。

香港を基地にして,マニラやクアラルンプールなどに行ったりしているのだと言う。

この夫婦の夫の方はアメリカ人と逆に超寡黙な男で,さいしょ英語は話さないのかと思ったが,実際は貿易商だったから,オーストリア語に英語,フランス語,ドイツ語,中国語を2種類話すというスーパー言語じいさんだったのである。

ということで,自然に車内の共通語は英語になった。

最初,ガイドは「すいませんね,日本の人分かる? も一回説明してもいいよ」などと言っていたが,僕がたどたどしいながら,そこそこほかの人との会話についていっているのを見て,英語だけになった。

このガイドの英語は中国人特有のナマリがあるけど,前にボストンで議論させられたIBMの人より圧倒的に分かりやすい。というか,日本人の英語を聞く感じにちかいから,たまに単語が分からない以外は問題なし。

トルコ人も非常にうまいけれど,ゆっくりゆっくり話すからこれも問題なし。オーストリアのおばさんも,かなり流暢だけどあまりボキャブラリはない?みたいで,たまに夫の方を振り返って聞いているぐらいだから,これも問題なし。

いちばんあぶないのがアメリカ人なのだが,幸い?あまりややこしい事は言わない。
(後で聞くと,この妻のほうは実はドイツ人なのだということだった。先週日本にいたというのに,willを使うので,来週行くと勘違いしたぐらいで,たしかにどっかネイティブではない感じはあった。)

ということで,コミュニケーションもなんとか取れ,バスは高速道路に入った。

高速に入ると,ガイドがマイクを使ってずっと説明をする。

台湾の人口は3700万人,台北は270万人。台北市内の移動ではタクシーがいちばん便利で,バスはたくさん走っているが旅行者にはむずかしいだろう,などという(ふーんだ,ぼくは毎日のってるぞ)。タクシー代は1.5kmでNT$40だそうだ。

ハイウエイは南北に1つだけ走っていて,長さは303km。最高速度は90km/hということだ。そういえば,やたら混んでいるのと雨のせいもあるかもしれないが,東名などより流れが遅いようだ。

基隆(キールン)までは約26km。あと10kmの標識の所で料金所があった。

料金は小型車は$40。

基隆(Keelung)

しばらくしてキールンに着く。年に240日は雨が降るから,Rainy Cityと言われているのだそうだ。台北に比べ,雨はひどくなった。

高速を降りた正面の埠頭が沖縄からのフェリーの発着場なのだそうだ(月曜日に来るので,今日いたのは別の船)。

しばらくウネウネとした市内の道を走るが,雨がひどいのと,エアコンをかけているのに窓が曇ってきてしまうから,外はなかなか分からない。

さらに,峠道みたいなところを上って,中正公園というところに出て,車は止まった。

日本でもありがちな?巨大観音像が港に向かって立っている。その左手が寺院。ガイドが,「あまり台湾的な色彩ではないでしょう? ここの寺は日本時代にたてられたものです」などと説明した。そういえば,単なる朱いろなだけで,龍山寺のようなハデハデではない。

下の港を見おろすと,軍艦のようなのもいくつか泊まっていた。とにかく雨と風がつよくて,飛ばされそうだし,寒い。

早々にバスに引き上げる。ラリーが「こんなに寒いけど台湾にスキー場はあるのか」と聞く。んなものあるもんか,と思ったら,実は2箇所あるのだそうだ。

台湾で最高の山は富士山より高く,約4000mあるのだとか。

次にまた市内をぐるっと走って岬の方に。野柳公園(Yehliu Park)というところ。

ここは海の侵食で残った堅い岩がクジラとか,ラクダ,亀などの形をしているので有名らしい。

しばらく写真を撮ったりしていたら,オーストリア人とラリーとっつあんがどこかに行ってしまう。「この寒いのにい」とラリーかーちゃんがぶつぶついうが,どこに行ったか分からない。

仕方がないので,僕が傘を貸してバスの方に戻る事にした。

バスが停まった前の所は水族館で,イルカのショーなどをやっているのだが,なぜか外側のオリにはずらっと10頭以上もトラが飼われていた。

その反対側は簡単なトタンでかこった市場になっている。

売っているのは,ヒモノとか,小魚のくさったやつの入った酒(すごくくさい),スルメとかタコのヒモノなんかは日本とまったく同じだ。

アメリカ人は「こんな物食べるの?」と驚くが,トルコ人はトルコにもある,と言っていた。

僕はここで十二支の彫り物をした貝殻を買った。売っているおばさんに,「十二支?」と書いてみせると,うなづくので,1986? 88? と子供の生まれた年の干支を聞いてみる。傍らの本で調べてくれて,龍とトラだった。日本と同じだ(当たり前?)。

で,これを1個づつ買った。$50。約250円といったところ。ヒスイふうの腕輪とかもあって,そういうのも$50。タイペイ市内の露店より安い。

とにかく雨がひどいのでここも切り上げてバスに戻る。

観光はこれだけで,タイペイに向かって戻りである。とちゅう,古い家を取り壊して高層マンションを大量に作っている現場にでくわす。

ガイドが「タイペイ市内では3室のマンションがNT$1000万もするが,ここならば半額だ」という。うーん,台湾もなかなか高い。

次にガソリン。台湾ではNT$70/lだとガイドがいう。高い。
(今考えてみると,ちょっとむちゃくちゃ高い,リッター350円なんてあるだろうかという気がする。$17の間違いだと85円で日本よりかなり安い。)

アメリカは1ガロン$1(4リッターで120円),オーストリアはUS96¢で1リッター。日本は約120円で1リッター。

アメリカって安いねえ,という話になる。すると,ラリーかーちゃんが,「そうなのよ,このカサなんてアメリカじゃあ$2で買ったのに,ここじゃあNT$100もする。台湾製なのに」という。

ガイドが受けて,「そう,輸出価格だから,台湾よりアメリカのが安いものもありますよ」というが,やっぱりアメリカは安すぎじゃないのか。

むしろリッパに折り畳みのカサがたったの250円なんてことが考えられるだろうか。

僕もタイペイの7-11でカサを買ったけど,これもちゃんと折り畳みのやつが,NT$90=450円である。

いまどき,日本ならヤクルトの応援用のみたいなビニール傘だってこのぐらいはするのではないだろうか。

日本の場合,もうけすぎとか言われているし,確かに労働者の平均給与もアメリカよりかなり高い。だけども,庶民レベルで言ったときの,1ドルと120円の価値というのはものすごく違うのである。どう見ても1ドルは250円ぐらいの価値があるように思う。

台湾ドルはどうだろう。1ドルは約5円だけど,食料は安いと思う。屋台の食品が$15〜20だからだいたい100円。日本ではこの値段ではまともなソーセージとかは食べられないのではないか。たぶんこれも200円ぐらいの価値があると思う。

いっぽう工業製品は? ガイドによると,トヨタカローラが$45万(225万円),ホンダ(シビック?)が$55万(275万円)だという。この面ではやや日本のほうが安目?

しかし,そんなに高いのにこれだけいっぱい車が走っている台湾というのは,やっぱりそうとうに豊かなんじゃないだろうか。なんか割り切れないものを感じてしまった。

竹中 俊

Takechang の冗談半分 #323  93/ 2/25 18:17