Takechang の冗談半分 #330  93/ 3/ 9 12:48

カメラオタクが伝染した?

高田さんがGVM7-1でさかんにカメラオタクってのを書いているが,なんだかぼくにもそれが伝染してきた。

というか,ことの起こりは今回の合宿で高田さんのハッセルブラッドをはじめて見て,ポラロイドパックつーものがあるとすごく便利であるということを知ったことだ。

とにかく今撮った写真を,ものの2分もすればスキャナにかけられるのである。

これは即時性を要求する用途にはものすごく強い。ほとんど電子スチルカメラなみの速度で画像化が可能となる。

これはいい,とは思ったもののそこは貧乏人であるから,ハッセルどころかマミヤだのペンタックスの大型だのといったのだって,全く手が届かない。

こういう時にまた運悪くポラロイドのカタログがあったりなんかして,今のやつはAFだし,接写アダプタなどもあるし,60cmまで寄れるし,なかなかいいのではないか,という気がしだした。

それに,ポラのこの手のはそのまま見るつもりの奴なので,サイズが大きい。これはいまいちハイレゾでないスキャナにはありがたいことだ。

うーん,いいかもしれない。

ただ,ポラといってもAFのやつは4万円ぐらいはする。
ちょっとキビシイかなあ……4万円もだすんなら,一眼レフのボディをもうちょっといいのにできるし……などといろいろ考えた。

ところが,ここでまずいことに今月のアサヒカメラが「フィルムの未来を考える」などとフォトCDとかの話も交えた特集を組んでいたので,つい買ってしまっていた。

これにまた中古カメラの広告がやたらあるのである。

はふーとか言ってタメイキ混じりにみていると,インスタントカメラの中古というものを広告している店があるではないか。

これはいいかもしれない,ということで日曜日,カメラオタクの旅にでたのである。

松坂屋カメラ
東京都港区高輪1-27-41
(当時は旧店舗)
※2002年夏閉店

簡略な地図によると目黒か品川あたりらしい。迎賓館なんてのも書いてあるから,こないだ行った台北代表處の近くらしい。

で,目黒から目黒通りを歩いて行ってみた。場所は明治学院の向かいといったところ(後で品川にでてみたら,品川のほうがよほど近かった)。

近づいただけで,「コレハタダモノデナイ」という雰囲気のする場所である。なにせ,ウインドウのところにはおっさんが群がって中をのぞいたり,んだかんだとウンチクを語り合っているではないか。

この時点ですでに「パソコンオタクよりカメラオタクのがキョーレツではないか」と思い始めた。

まあ,せっかく来たのだから,と勇気を出して店の中にはいる。なかのショーケースにはところせまし!という感じでカメラが並んでいる。

まあ,ただ並んでいるだけならヨドバシカメラだって同じだけど,ここはブツが圧倒的に違う。EOSだのという今様のやつも結構あるのだけど,そういうのは後ろの方にコソコソという感じで置かれてあって,なんだかぼくなどには得体の知れない奴が正面を占めている。

でまた若くとも30代半ばという店員と初老の紳士ふうの客とが,カメラを手に,「いやあ,ぼくが学生のころはびんぼうでさー,これ買えなくってねえ。なつかしいなああ」つーようなたぐいの話を延々やっているのである。

ぼくなどは何にしても「ジャンクコーナー」なんかにすぐ目が行ってしまう習性ができているので,ここでも目はジャンクコーナーへ。

見かけは大事そうにショーケースにあるのと変わらないカメラが1000円とかで出ている。

中国のSea Gullという二眼のカメラも大量にあって,これは5000円。「モノがモノなので修理等はできません」などと書いてある。

暇そうにしていた店員に「あのお,これってポラパックなんて着くんでしょうか」と聞いてみる。「え,あのSea Gullでしょ? あんなもの,着くわけないでしょ」と怒るように言われてしまう。

目の前にあるヤシカとかも7000円などなんだけど「こっちはどうですか?」というと,「これもねえ,今はそんなのないよ。まずさあ,ポラパックをめっけて,それに合うカメラを探した方がいいよ,そしたらきなさいよ」などと言われてしまう。

なるほど,どマニアの店なのである。

素人っぽいのはだいたい「初老」のオジで,若いのもいないことはないけれど,これはどうも金のないカケダシのプロとか,学生とかというところらしく,見ているのは比較的新しいカメラとそれ用のレンズなどだ。

オタッキーオジ(言って良ければジジ)の軍団は「古き良き時代」ふうのやつをねらうから,どうもこの両者ははっきりと区別できる。

ぼくのような「単なる無知のおっさん」の現れるところではない,という感じである。それでも比較的広いコーナーを取ってインスタントカメラコーナーがある。コダックが製造を中止したから,ポラロイドとフジと2社のものだけである。

現行のスペクトラMBも2個ならんでいて1つは9500円,もう1つは6000円。

「これはどこが違うんですか」と近くにいた店員に聞いてみる。
「ポラの場合,6000円とかのはだいたいレンズに傷があるとかだね。ふつうのはだいたい8000〜10000円になる」とぶっきらぼうに答えてくれる。

「スペクトラのフィルムは?」
「このちょっと大きい奴,スペクトラ専用パック。600シリーズとかは使えない。値段はどっちも同じで1700円(10枚いり)。感度はASA600。」聞けば即座に答がかえってくるのである。

パソコン店などより圧倒的に商品知識の蓄積がすごい印象である。くる奴がオタクなら店員も同類,という訳だ。

あとフジのとか,一眼レフタイプのとかいろいろ説明してくれたけど,結局スペクトラにした。スペクトラで撮った写真をスペクトラでスキャンする。よろしいやないの。

テスト用にフィルムも1巻頼んだ。締めて1万円ちょっと。まあこれで即座に写真ができるなら……。

ここはこのぐらいにして,次はパソコンの中古探しにでかけた。

この前,トンキラ農場の松本さんから「ワープロができるようにしてくれれば,通信もやってもいい」とかの話があり,「じゃあ,お世話しましょう」ということになっているのだ。

渋谷,秋葉原とうろついたけれど結局秋葉原の大型店が安いようだ。

ところで,カメラじゃあわからないものの,パソコンの中古なら何をねらうか,これはもうはっきりしていると思う。

デスクトップでは場所を取るから一般人むきではないし,ノートとかいうとNECやEPSONの98軍団は妙に高い(新品はともかく,中古の話)。

じゃあ何がいいのか,というとテキスト系のアプリであるかぎり,ダイナブックは絶対お買い得だと思う。

OSつきのうえ,FEPも付いているから,エディタと通信ならばEmacs,Kermitであればほかに何もいらない。

ということでダイナブック386を考えた。

ところがこの前GVM合宿後に来たときは8万円台ぐらいで結構あったのに,この日は386は10万円ぐらいと結構高い。

かわりにGS001(286マシン)があった。HDDパックとかが使えない弱点があるものの,6万1千円と安い。

アプリ限定ならばHDDなど付けるより大きめ(4MBぐらい)のハードRAMを使ったほうがHDDより速いし,電気も食わないしメリットが多い。

386モードを使わないなら,286も386も変わりない。

ということで,これにした。

あとワープロということでプリンタ。StarのJJ100にした。これはキヤノンBJ10と同じエンジンだが,NM9950のエミュレーションしかもっていない(それで安い)。

店員が「NMモードしかないからダイナには付かない。BJ10のがいい」と勧めるが,BJとは1万円の差がある。

それに実を言うと東芝純正でNM用プリンタドライバが付いているし,ワープロソフトなどもNMドライバは付いたのが多い。

ということで,いろいろ言ったりソフトを調べたりしたあげく,購入してきた。25000円(このあたり,カメラやさんよりちょっと商品知識が弱い感じ。でも,NMはダイナブックだめ,と警告してくれたりは比較的親切ではある)。

あとワープロであるが,松本さんの予算は総額10万円ぐらいということなので,一太郎などはちょっと困難。アシストワードになった。

ということで品川,秋葉原とお買い物の1日だった。

竹中 俊

Takechang の冗談半分 #330  93/ 3/ 9 12:48