Takechang の冗談半分 #415  93/ 7/23 0: 5

画像を作る 30>
Macを増強する

手元にあるMac CXはメインメモリ5MBだった。

Adobe Photoshop

このため,RAMだけではPhotoshopは動かない。初期にSPECTRAを動かした時はバーチャルメモリ(HDDの空きエリアをメモリのように使う)で拡張して動かしていた。

ところが,前にレポートしたASCII英会話をインストールしてしまったので,45MBしかないHDDは満杯(のこり1.8MB),バーチャルメモリが使えなくなって,このところほとんど使わなくなっていた。

Macintosh IIcx
Macintosh 128k

また,もう1台のMac SEのメインボードを128KのケースにいれたものはKIDPIXをインストールして娘に使わせていたのだが,あるときこの子が気がついた。

「おトーさんのはカラーなのに,あたしのはカラーじゃない。」おもしろくないらしくて,ぶつぶつ言うようになった。

ま,しゃーないから,CXにきっどぴっくすを移してやってもいいけど,HDDがないんだよね。Photoshopを動かすためにもHDDは必要だし……,ということで安いSCSI HDDをこのところ探していた。

ようやく88MBで1万円という格安ドライブを探し当てた。

安いには当然理由がある。このドライブ,日立製で型番DK522C-10というものでサイズが今時とんでもない5インチサイズだ。このあたりが安い理由である。ま,設定はドライブ番号設定メモが付いてきたし,電源もこれまた巨大だけどとにかく容量があるやつが付いてきた。

これなら,なんとかなるだろう。

SCSIケーブルもまともに買うとなかなか高いので,スダレの50Pケーブルと50Pヘッダー,25P DSUBを買ってきてケーブルを作った。

最初,付いてきた電源はあまりにでかいので,手持ちの3.5インチドライブを動かしていた電源を使った。

売り手の言葉通り,System7でフォーマットしてあって,すぐに認識するようになったが,ひどく動作が不安定だった。「安物買いの……」という言葉がよぎった。

失敗しちゃったかなあ……。数日放置していたが,ふとダメモトで付いてきた巨大電源に変更してみた。これで一件落着。

どうも,シークにいくとき,最初の電源ではたまに電流不足で落ちることがあったらしい。巨大電源ではまったく安定して動作するようになった。シークも感覚では内蔵のD3841となら遜色ない程度の速さだ。

これでバーチャルの容量もできたので,Photoshopの動作もOKである。で,ずっと前に高田さんから送られて来ていたCOOLSCANのプラグインをインストールして,僕としてはじめてMacでCOOLSCANを動作してみた。

Plug-in

例によって E のようなマークのスキャナドライバをPhotoshopのフォルダに入れ,10MBをバーチャルメモリのエリアに取る。

ハードウエア的には,外部に88MB HDDとCOOLSCANをデイジーチェインで接続した。SCSIアドレスは一応HDDが1,COOLSCANが5である。

この状態でなんの問題もなくCOOLSCANが動作した。

問題なくスキャンできる。バーチャルメモリを使っているので,HDDから絵を書き戻すところなんかが結構遅いが,まあ,これはおカネとのトレードオフだから,当面しかたない。

ISAマシンとの違いを1つ発見。ISAマシンでは写真の表を上にしてスキャンするが,Macでは表を下にしてscanするようになっている。

まあ,こんなのは画像反転でどうにでもなることではあるが,統一しても別になにも困ることではなかろう。両方のマシンを使う者は戸惑ってしまうところだ。ソフトを作るときのちょっとした配慮が足りない感じがする。

ISAマシンとの比較では速度はバーチャルを使っているので比較してもしかたがないが,画面がやはり圧倒的に小さい。ごく最近のMacの標準というのがどういうふうなのかよく知らないが,少なくともサードパーティのVIDEOボードというものはISAマシンと比較にならないぐらい高いようだ。モニタも高い。よって,現時点ではやはりMacで画像を作る場合のコストパフォーマンスはISAマシンに比べてかなり劣ると言わざるをえない。

こう書いているうち,気がついた。そうだ,モノクロMacにもメモリを4MB搭載している。

キッドピックスなどの大きいアプリを動かさないなら,また英語システム6にJAMの4.5位の旧版でいくなら,これは1MBでもなんとかなるだろう。

それならば,モノクロの4MBをCXに搭載すれば8MBメモリとなって,RAMだけでもPhotoshopが動かせる。

ということで,さっきメモリの入れ替えをやってみた。あと,CXの内蔵ベイに付いているHDDはNECのD3841であるが,これが標準品でなく,ターミネータが付いていなくて自分で付け足したものだ。

そのターミネータのDIP SWが飛び出しているので,Macの上ふたが閉まらない。ずっとあけたままで使っていた。

これも,ターミネータは必須だとわかったのだから,ジャンパーで直結してやれば,高さが減ってふたが閉まるだろう。ということで,HDDのDIP SWを取り外し,ジャンパーした。

起動してみるともちろん問題なく8MB RAM,そのうえにバーチャル10MBとこんどはちょっと余裕がでた。上蓋も取り付けられた。

以上,Mac増設の記である。

ついでに考えてみると,現時点ではSCSIポートを内蔵するノート(サブノートでももちろんいい)はISAマシンではあまりない。

せいぜい,東芝のアメリカバージョンとCompuadd Expressのぐらいである。だから,こないだのDynaBookにCOOLSCANを接続した例のように,ユーザが専用にSCSI IFを作らなくてはならない。

この点Macでは大型のから,PowerBook Duoに至るまでSCSIポートは標準で装備する。PowerBookには先日TFT-LCDが付いて256色表示可能な機種が発売されたし,Duoだって,外にCRTを付けるなら,そのままで256表示が可能だ。

だから,我々がやりたいようなフィールドで画像を作るというような要求には,まだMacにアドバンテージがあるのかもしれない,という気もする。

竹中 俊

Takechang の冗談半分 #415  93/ 7/23 0: 5