| Takechang の冗談半分 2 #14 | 1996/06/22 07:34 |
最近のインターネット現象の使われ方というのはカタログのようなものであったり，作品展示だったり，そのままお金が絡まないものが大半のようである。
カタログを置いて通販的な事をしている所もあるが，結局動くのがブツであるばあいインターネットの意味は単なる資料や，メール媒体である。つまり，シャディが1冊の百貨店から，1本の電話線になっただけ，といえなくもない。
そこで，アメリカのショップから物を買おうとすると，従来通りの US & Canada only とか，Mainland only というサービスが少なくなく，インターネットで世界と……という割には従来のカタログ本や雑誌注文と較べて，買えるものはあまり変わらない。
国内専用じゃないと，為替だの，関税だの，いろんな要素が入ってくるので，めんどうだからやらないのだろう。
とはいえ，情報が（例えば雑誌媒体に較べ）速いとか，写真も見れるなどのメリットはある。先日，ハンドバッグを輸入したいというわがまま娘のお客さんがいて，PRADA と LOUIS VUITTON のカタログを捜せという。
LOUIS VUITTONインターネット上の検索では，LOUIS VUITTON はイメージ広告を出していたが，ここから直接購入は出来ず，PRADA は Yahoo の検索では個人のホームページがでて来ただけだった。だいいち，PRADA ってなんだか知らない人間が検索してるのだから，心許ない。結局のところ電話と fax で調べた方が話はわかり，ハンドバッグ業界はテリトリがきちんとしていて，販売店直接購入が原則だとわかった。PRADA などは，カタログは存在せず，もうブツを手に取って見るしかないという世界。その割に田舎のわがまま娘でも知っているというのは，ガイコツりえとかが好んで使っているなんてことが週刊誌に書いてあったりするかららしい。
日本の並行輸入店などは，城南電機のように，現地で買い付けて持ってきたりしているようだ。これは，やっぱりある程度の目利きじゃないとやれない世界である。こういうモノはやっぱりブツを見ながら買うという店舗販売が今後とも主流であり続けるのではないだろうか。
それでも，それほどこだわるのでなければ，テレビショッピングなんかはすぐそのままインターネット上でやれるだろう。
でもやっぱり支払がネックだから，最近はバーチャルマネーとかいって直接インターネット上で売買をしたりが考えられているようである。
でも僕はこれには非常に懐疑的である。ある程度の企業間とかならいけるかもしれないが，個人の買い物にはどうか。
プリペイド形式とかでなければ，販売側にとってはこういうのは回収が結構危ない。今，ニフティ上で通販をやっても，相手を信用してさきに物を送るなんてのは，危なくてできないのである。物を受け取るまではきちんと電話にもメールにも出るから，信用して送ると，以後はまったくメールも見なくなったりする。あるいは，家に朝昼晩と電話してもいない，ろくでもないやつが結構いるのである。
銀行を押さえているから，なんて思うのは大甘の皇子であって，口座なんかいくらでも架空名義で作れるし（実際，僕は信金，郵便局，JA，地銀とあちこちの口座を作ったが，どこも身分証明書などチェックしない），それもせいぜい1000円とかしかなくても，金額のチェックなんてないのだから，クレジット犯罪を前にやってない限りは仕組みにログインできてしまう。犯罪者になってなくてもろくでもないヤツは結構いるのである。
Connectix Color QuickCam僕も先日やった Color QuickCam の輸入ではたいへん被害を被った。もちろん，全員が悪いというのではなく，普通は納品1週間後ぐらいには払ってくれる。それならこちらも特に文句をいう筋合いではない。しかし，到着確認のメールもよこさない，問い合わせしてもメールを見てない，電話しても家族？と称する人が出て「いない」の一点張りってやつが半分もいた日にはほんとうにいやになった。
とにかく5月の連休に輸入してまだ回収できないってんだから，企業間の手形商売ならいざ知らず，まったく冗談じゃないのである。
ネットワーカーも以前 GVM で 286L 用ボード制作だの，SPC IF だのをやったころは，まだ人間も少なかったせいか，こんな事故はほとんど無かったのだが……。
ひょっとしたら，一般世間様よりか程度が悪いんじゃないか，って気もしないでもない。こんな回収に手間ばかりかかる輩ばかりでは，日本直販だのニッセンだの二光なんていつまでもやってられないんじゃないだろうか。
| Takechang の冗談半分 2 #14 | 1996/06/22 07:34 |