Takechang の冗談半分 #583 | 94/ 8/16 23:42 |
PC-VANからインターネットをさぐる試みを続けている。
この前までは,インターネットサービスは僕の今使っているTAKECHAG IDでは使えないサービスだったが,今日また試してみると,使えるようになっていた。
サービスの初期にありがちな変動のせいだろうが,こういうことなら大歓迎である。ただ,PC-VAN+からでないと使えない制約というのは,やっぱり悲しい。
全国には僕のように旧PC-VANしか最寄りAPのないひともけっこういて,同様に寂しい思いをしているのだろうなあ,と同情申し上げる。
ただ,結局のところPC-VANのアクセス比率がどのくらいかは知らないが,電話のトラフィックだって,全国の60%が東京に集中しているのだそうである。
ということは,人口比率でいえば東京はたかだか十数パーセントにすぎないわけで,つまり使用率がダントツに高いということである。
PC-VANのような民間のシステムというのは,当然使用率の高いところに資源を割り付けるわけで,つまり,いまだに旧PC-VANしかないぼくの住んでいるあたりなどというものはPC-VANにとって「儲からない」地域なのだろう。そういう意味では,資本の論理からいって「オカネが入らないところに資源を振り分けるわけにはいかない」わけだから,なかなかウチのあたりに進歩がないのも仕方のないことではある。
ただ,「インターネットがひな型」と言われているマルチメディア社会ではそうともいえないのではないだろうか。
たとえば,パチンコ。これはいま,どちらかといえば郊外とか田舎のほうに店舗がどんどんできているようだ。
僕の住んでいるような田舎町でもバイパスぞいには何軒ものパチンコ屋が軒を連ねているようなところがあって,どこもみんなやたらに繁盛している。
ぼくのみるところ,この17兆円産業の分野では田舎の使用率が低いなんてことはなくて,「それなりに」つまり,人口比率ぐらいには田舎でもカネが落ちているのではないだろうかと思えるのだがどうだろうか。
そうとすれば,VANやインターネットのようなネットワークでも,こういう風に人口なりにユーザーがいるという状態がつくれれば,「田舎にAPをつくっても儲からないからやらない」ということがなくなって,結局全国津々浦々にAPができてもよけいに繁盛する状態になるのではないか。
それには,「田舎の人もほしがるソフト」である。まあ,そうなると何が売れるかなどということがわかればすでにみんなやっているわけだから,なかなか難しいのだけれどまあ,パチンコから考えればたとえば,「オンラインばくち」とか。
言い方が悪ければ,たとえればオンラインパチンコなんてのはどうだろう。CRTの画面がパチンコ台で,もちろんフルカラーの画像つき。パチンコ屋に行っているひとはわかるように,いまパチンコ台も当たればカラフルなカラー液晶画面が動いたりするようになっているから,あれを再現する。
もちろん,チンジャラの音もマルチメディアPCだからそのまま出る。すると,わざわざパチンコ屋に行かなくともあの雰囲気が味わえるというわけ。
ただ,勝ったからといって,日本の法律上それを即銀行口座にオンライン振込というわけにもいかないとか,実現にはいろいろ問題はあるだろう。
それでも,「どこでも使われる」「誰にも使われる」ソフトでないと,結局マルチメディアも「一部うけ」だけで終わってしまう。
パチンコなんて,そんな泥くさいものとマルチメディアなんて,という向きもあるかもしれないが,案外そういうところがないとマスにはなれないのでは? などと思ったりもしている。
竹中 俊
Takechang の冗談半分 #583 | 94/ 8/16 23:42 |