Takechang の冗談半分 2 #05  1996/05/31 07:12

ちょっくらちょいと台湾 シリーズ 2-2

今回の台湾では,とりあえず新しい技術というのはない。

むしろ,通信やコンピュータの技術という意味では過去より後退している。だが,そういうところでする勝負の場というものももはやない。台湾からなんて通信できて当たり前,電子画像なんて送れて当たり前。

もはや,出来た,出来ないで大騒ぎする時代ではないのである。そうなってくると,むしろ,既存技術を使っていかに質の高い情報が出せるか,という事が問題になると思う。

といったって,事前に何が出るかといったアンチョコ的情報もなし,まあやってみてのお楽しみだけなのであるが。

技術的なことで,いま解決したいのは電子カメラの画角である。だいたい,我々が手を出せる電子カメラとか,銀塩のコンパクトカメラというものはだいたいスナップ用である。

そうすると,銀塩の常識では,28mm ないし 35mm(35mmフィルムの場合)のやや広角レンズが向いているようであり,事実ズーム以外の銀塩コンパクトカメラというのはほぼ例外無くこの範囲のレンズを登載している。

Apple QuickTake 150

ところが,「銀塩をデジタルで代替え」の感覚でこの種のカメラを使うと,かなり違和感がある。つまり,この場合はほとんどのカメラが 50mm 前後の画角を備える事で,「私は速い」というアップル社の機種は銀塩 50mm 相当,コダックがやや広角で 42mm,リコーが 50-150mm,カシオが 60mm である。

だいたいこの 50mm という長さは標準レンズというふうに称されるのだが,実は結構中途半端な画角で,これを使いこなすのは非常にむずかしい。

「標準レンズ1本で撮れるようになれば一人前」ということで,だいたいは説明的な描写ならもっと広い 35-28mm ぐらい,あるいはこういった広角で寄ってアオるか,または 85mm からもう少し長めの玉で切り取りをするかどちらかである。

今回の取材のような場合はどちらかと言えば説明的な描写が増えると思われるので,できるだけ広角のほうが有用である。切り取りで見せる様な場合,重要なことに主要被写体以外のぼかしということがあるが,そもそもデジタル用のレンズというものはあまりボケ味などは考慮されていないようである。だから,本質的に説明的な絵になる傾向なのに,レンズは中途半端に長いという余りありがたくない事になっている。

なんでそうなのか,というのは定かではないが,推測してみると,電子カメラのメーカというのは電子屋というか電気屋で,あまり実際に撮り込んでいない。だから,つい標準といわれるあたりのレンズにしてしまった,という説。あるいは,広角でビシっとした描写をするにはいかにも解像度が足りない,でつい中途半端な画角にしてしまった,という説。

まあ,マジに考えれば後者のほうがより事実らしいかもしれない。だいたい同じ様な CCD のスペックを持つビデオカメラも,いちばん広角で 50mm 程度だ。また,素人はどうやら目いっぱいに寄るということができにくい。ならば,ちょっと長いほうがよかろう,という事もあるかもしれない。

とはいうものの,実使用上は解像度はともあれ,いまひとつ広角ならなあ,と思うことが少なからずある。で,レイノックス社などから,前面に付けて広角化するアダプタレンズが発売されている。うまくカメラのレンズ部の形状を利用してとりつけるように出来ており,それほど高くないし一つあってもいいアクセサリである。

とはいうものの,当座資金が不足していることははっきりしているので,できれば1万円たりとも使いたくない。で,考えてみた結果,比較的好結果の得られる方法を発見した。それは,ビデオカメラ用の広角コンバージョンレンズを使うことである。ビデオもだいたいいちばん広いのが 50mm 程度なので,いまいち引ききれない時がある。そういうときのため,広角用のアダプタが売られているのである。

家にあったのは,SONY の 37mm マウント用の広角アダプタで,だいたい元レンズの2倍の広角になる。CASIO の 60mm はこれをレンズの前におくことで,約 30mm 相当になるわけである。まあ,とりあえず充分だ。

実際にカシオのレンズの前に手持ちで付けて撮影してみた結果,ワイド化しても特に画像の劣化はないようだ。ただ,ビデオレンズは 37mm マウントだから,カシオにはちょっと大きすぎる。とりつける,ということは困難である。今回,一応これも持っていってみることにする。

Takechang の冗談半分 2 #05  1996/05/31 07:12