Takechang の冗談半分 2 #04  1996/05/29 13:53

ちょっくらちょいと台湾 シリーズ 2-1

今回も台湾 COMPUTEX 行きの時期が迫ってきた。といっても,支払が遅れたせいか,まだ航空券はきてないけど。

Northwest Airlines

航空会社はまた NORTHWEST で,成田発では一番安い。この前行ったときは,名古屋で落ちた中華航空って案もあったけど,今回は最初から NW である。いままで,航空会社は幾つか使ったけど,アメリカ系の会社としては,NW は悪くないと思う。とくにサービスがいい訳ではないが,逆に悪くもなく,それで値段もまあ中庸である。

いままで「ひでー」と思ったのは,フランスのエアインター。国内線である。これは,サービス以前の問題として,旧ソビエト製のなんとかいう飛行機を使っており,これの翼がぐらぐらぐらぐらと揺れるのである。いくら,小さい飛行機だって(前にボストンに行くとき,9人のりかなんかの小さいのに乗ったけど,それだって,翼は揺れなかった)あんなにぐらぐらの翼は他に見た事がない。

なんとなく,「あんなにいつも揺れていては,金属疲労で折れてしまわないか……」という気がして,非常に落ちつかなかった。ま,乗客が焦ったところで,旅客機の場合,落ちればあと助かるかどうかは運だけなのだが。

それ以外に「サービス悪いな」と感じたのには,どこの会社だったか忘れたけど,アメリカの国内便で,サンフランシスコへ行くやつだったかな。3列シートの小さい飛行機で,なぜだか僕のとなりが回送の?機関士とスチュワーデスだった。僕は,廊下側の指定だったから,そこに座っていると,制服の上着をぬいだだけのスチュワーデスがやってきて,いきなり,ヒトの前にデカい尻を差し込んで,むりやり真ん中に座ろうとする。「ちょっとまてよ,どくから」というのに,こいつは無理矢理入り込む。ごめん,でもないんだな。で,自分達だけピーナツとジュースはもってくるわ,タバコはふかしまくるわ,幾ら非番でもそりゃーないんじゃないの,という連中なのである。たぶん,アメリカウエストだったな,もう使わないから。

ま,とにかく NW でいくと。今回も数日の滞在なので,いつもの通り荷物はハンドキャリーで済ませられるだけだ。衣類などは,台湾人の体格は殆ど近いから,必要ならば買えばいいし,下着はセブンイレブンなどが日本と同様に売っている。ので,せいぜい2〜3枚。ハブラシやヒゲソリも同様だが,まあこれはたいして荷物でないから,持っていってもいいだろう。

生活はこれでいいが,レポート用に必要なのはパソコンとカメラだ。

今回は通信は考慮しない事にした。この前迄の調査で TYMPAS が台湾をカバーしておらず,Sprint だけであるという事がわかっている。そして,スプリントは政策がころころ変わる会社で,ある時は日本でとった ID でなければ駄目,あるときは台湾専用でなければ……と根本的なところが変わってしまう。政治的な問題もあるのだろうが,台湾の NTT の TTN の政策もまたころころ変り,Sprint 以外に TTN の ID もいるとか言い出したりする。

どうしても通信するというなら,国際電話で日本の AP に電話してしまったほうが早い。でも,昔のグローバルビレッジみたく,現地からライブで送る必要性はとくにない。とにかく現地で文章や写真ができていれば,帰ってからじっくりホームページにしても月刊誌よりはよほど早いからいっこうにかまわないと思う。

ということで,あえてモデムは持たない(内蔵型のノートがあればとくに気にする事はないが,そういうものはない,という事情もある)。

で,PC であるが,いよいよカネに困って自分のポータブルマシンは全て売り払ってしまった。画像を直接編集するにはせめて256色出るヤツがいるが,もちろんない。

ま,先に書いたようにとにかく文章が書けていればいい,としよう。ということで,売れない商売もんを使う事にする。キョウビ,HDD もないノートはだれも欲しがらないので,せっかく仕入れても売れ残っているのである。で,EPSON の NOTE W という A4 サイズのモノクロ,386SX で FD 2台,HD なし,IC カード 2MB というやつを持って行こう。これでも,エディタで文章を書くには十分だ。ま,辛抱,辛抱。

CASIO QV-10

写真。これはのちのちの編集の簡単さからは電子カメラだが,手持ちは CASIO QV-10 だけである。でも,画像をぜんぶクリアしていけば96枚ためられるから,いちおうこれまでで帰ってきて,PC に転送すればいい。弱点と言えば,解像度と今一つ広角でないことだ。ショーの会場は狭いので,全景などを欲しい時,広角でないと引けない時がある。

解像度優先の必要があるかどうかだが,やはりカタログの文字を出したいとか,高解像の欲しいときもある。ほかにも観光ふうに行きたい時などはやっぱり広角も欲しい。で,1台銀塩カメラを持って行くが,これを何にするか。

コンパクトでは,銀塩に画質を求めているのだから意味がない。EOS 系ではボディは 620 できまりだが,レンズがあまりない。50mm f1.8と80-200mm f2.8 の2本だけだ(他は例によって資金難のために売り払った)。重いので三脚は持ちたくないから,できるだけ明るいレンズがいいが,あと 28mm 程度の広角が欲しい気もする。

ではというので FD 系ならボディは A1 で決まり。レンズはこれまた売りまくってしまい,手持ちは 17mm f3.5,28mm f2.8,85mm f1.8,100-200mm f4.5 しかない。2倍のエクステンダーがあると 28 と 85mm を持てばたいていのシーンがこなせるからこれで決まりなんだが,買う気力,資金力がない。

ま,あと一週間考えてみることだ。

フィルムはいままでの経験で,台湾では ISO100 はどこでも売っているが,400 以上はあまり売っていない。また,COMPUTEX 建物内は比較的暗いので,明るいレンズ,明るいフィルムが必要だ。で,フジの 800 を4本持つ。これは明るい割には粒状性がよくてべんりなフィルムだ。あと,観光した場合に備えてコニカ IMPRESSA 50,それからモノクロもいくらか。こういう取材でとにかく何らかの物は撮れてないといけない場合,リバーサルはしくじる確率が高いので,ネガが無難である。どおせ,印刷原稿なんかにしないのだから。
(しくじると言えば,最近のカメラは DX コードで ISO を自動セットするので,補正以外のしくじりというのは本質的に起こらないようになっている。A1 の時代にはこういう機構がないから,自分で ISO をセットする。そこで,先日 ISO64 のコダック KR を入れといて,なんとなく常用の韓国帰りフジのネガ 200 だと思って ISO をセットしてしまった。これは,いもり池の水ばしょうの写真で,僕にしては構図は決まったのだが,真っ黒の写真になってしまった。この時,いまのカメラのようにせめて中のフィルムが見えれば直せるのだが,フィルムを見る窓がない。だから,入れてしまった後では中身がなにかを知るすべがない。小さい工夫のようだが,この窓さえあれば,実は DX の自動セットなんぞはなくても失敗は激減すると思う。この窓がいまの DX 自動セットのカメラにあり,自動セットでないのにはないのは,なんとも皮肉である。)

あと,写真というと問題になるのが空港の X-Ray 検査である。英語はしゃべらないくせに,こういう知識?だけはどっかから聞いてくるのか,新婚夫婦なんかが安物のコンパクトカメラなんかを検査台に乗せる,乗せないで係官ともめているのに出くわす事がある。もめるんなら,英語ぐらい習えよ。よく,ISO400 の感度までなら大丈夫だとかいろいろ言われるが,現実に僕はこれでカブリを起こした経験はない。しかし,せっかく撮ったものをダメにしたくないのでドイツ Hama 製の4本入りケースにいつも入れている。これは ISO1600 まで保証というやつで,その辺で売っている対 X-Ray バッグは ISO400 までしか保証していないから要注意だ(400 じゃ,何もしなくたって大丈夫だ)。

というようなことで,徐々に装備は整いつつある。

Takechang の冗談半分 2 #04  1996/05/29 13:53