Takechang の冗談半分 #039  92/ 4/14 20:43

お花見

ことしは,異様に花の咲く時期が早いんだそうである。

例年なら5月の連休に入っても見られるハズなのに,このぶんではとても無理とか。あ,どこのはなしかってと高遠,長野県の高遠城跡公園の桜である。

実は,またまた月曜日に会社を休んで花見に行ってしまったのだ。年休もクセになるのかなー,「休まないヒト」であったぼくは,このところ「月曜というと休むヒト」になっているのである。

このぶんだと,年休は無事消化できるペース(どっちかってとオーバーペース)である。当然,ぼくがいなくとも仕事は進むし,僕自身に限っても,どうも休んだからって,仕事が進まないわけでもない。

やっぱり,労働生産性についてのトラッドな考え方って,ヘンだったんだよーなんて確認してしまっているのである。

ホンダ技研もいよいよ年俸制(ただし,課長級以上)だっていうし,ほんとに「年功序列は古い」時代がやってくるようである。

労働を時間でなく,質で評価する,このことは当たり前で合理的であると思うけれど,一方で,時間で売る商売に慣れた身には,割かしつらいこともありそうだ。

長野県上伊那郡高遠町

さて,高遠であるが,ここは長野県の南部,伊那市から,南アルプスに向かって車で30分ほど入ったところにある。あるいは,歴史に強かったり武田信玄のTVなんかを見たヒトには,諏訪から杖突き峠をやはり車で30分ほどはいったところ,といったほうがいいかも知れない。あとは,芝居に詳しいヒトなら,あの絵島生島の絵島が流刑になったところといえばいいか。

まあ,今だから車で30分であるが,当時では本当の山奥の地だったのだろう。

桜についていうと,明治になって,ここの城が取り壊され,公園になった時に桜が植えられて桜の公園になった。

武田信玄の時代からの山城であるから,小高い丘で,右に三峰川,左は,あれ,なんかわからないちょっと細い川と川に囲まれた天然の要塞が桜の園になったわけ。もう,丘じゅう桜だらけだから壮観である。ちょっとすごい数の桜が咲き乱れているのである。

しかも,ここの桜はコヒガンザクラなので,1つ1つの花が小さい。でもって花の数は多い。ほんとに咲き乱れるというのがぴったりの様子である。

ほんとにキレイである。有名である。

だからして,ここに東京やら名古屋,大阪方面からの観光バスで大量の人がやってくる。

今日(13日月曜)あたりは2万人程度の人出のようである。

ところが,もともと山城なので,一度に多くの人がどっとやってきていいようなふうに作られていない。

まず,下の町(城下町)にしてからが,細い,曲がりくねった通りが1本あるだけで,当然バスなんぞがいっぱい通る仕様ではない。

ここで,まず渋滞する。そこで,バスを降りて,歩きで城跡に行くことになるが,なんせ山城,道は曲がりくねっているし,すごく急である。

としよりはゼイゼイ,子供は泣きわめく,のだけど人々の隊列はブツブツいいつつ丘の頂上にある,城跡をめざすのである。

これって,日本の観光地ではよく見かける光景だ。

一応,分散して,月曜日にきたつもりなんだけど,行くところがみんな同じだからやっぱり混んでしまうというやつ。

元々の場所をカエロって言わなくても,ちょっと場所を振ると,なにも頂上の城跡でなくとも,丘ぜんぶ桜なのだからして,景色のいいところはほかにもいっぱいある。

あるいは,絵島の資料館もあれば,絵島の菩提を弔う寺もある。

城跡がイモを洗う混雑に比べて,これらは学生服の鳥,カンコー鳥が鳴いているのであった。

なんだか今の社会,一時が万事この調子のようである。

ちょっと振るとすごーく楽なんですけどね。

TAKECHANG

Takechang の冗談半分 #039  92/ 4/14 20:43