Takechang の冗談半分 #059 | 92/ 5/23 10: 8 |
今日は午後からひまになったので,最終日ようやく観光に出掛けました。
トロリーバスのツアー(NYのやつと同じように,Boston市内を案内してくれて,その日のうちなら何回乗り降りしてもいい)もあるけど,これは$30くらいするので,キャッシュをもたない僕は敬遠,タクシーでコンピュータミュージアムに行ってみました。これはChildren's Museumすなわちこども博物館と同じ建物にあります。
Boston Museum of Science歴史を知らない僕はよくわからないのだけど,英国から独立するキッカケになったというBoston Tea Party事件の博物館(船)の前でもある。
受け付けで$6払って,手にスタンプを押してもらうといきなり6Fへ。この建物はどうも,むかしWater Frontの倉庫だったらしくめちゃくちゃでかい,貨物用のようなエレベータを出ると前にあるのが,JONIAC。1950年製で,重さが5000ポンド,5000本の真空管とからなっている。
1ワードあたり40binary digitで,加算命令を40マイクロ秒,割り算,掛け算を385マイクロ秒でこなすというしろものでした。その外にも,19インチラックの1枚がaddとかcounter,registerなどの機能が割り振られている真空管式のコンピュータが何台か。
コンソールはといえば,まるっきりスタートレックのコンピュータのように,ランプが点滅しているし,メモリときたら,もち焼き網のようなコアメモリ(格子の交点にフェライトのコアがあり,これに記憶する)なのでした。いまはもう名前が途絶えてしまったUNIVAC。ミサイルの弾道計算などに使われたとなっています。
それから,ややコンピュータらしくなるのは1966年のIBM System360あたりから。
MITのアポロ用のコンピュータ。これはIC,LSIにつながるハイブリッド回路を使っています。しかし,1970年では,ようやくトランジスタが実用になったところで,コンピュータといっても,いま我々の手元にある386マシンのほうがよほど性能がいいのですが,しかし,当時はさしたるトラブルもなく月まで人間を送りました。ところが,スペースシャトルはただ地球軌道上に送るだけですが,何回も失敗しています。いったい,技術は進んで,何をなくしたのでしょう。
それから,同じく70年台のトピックはダートマス大学のタイムシェアリング。いまでこそミニコン以上ならあたりまえだし,PCでも近い将来取り入れられる技術ですが,この当時,画期的な技術だったわけです。
1976年のCRAY-1M/4400。気象解析に使うために開発され,1億6千6百万回の計算を1秒にこなす能力があった。
ちなみに,1ケタの数字を5個たす計算(3+5+8+2+9など)では,Takechangは12.3秒で答えを入力しました。コンピュータだと同じ時間で,
UNIVAC 1(1950)なら | 5100 | 回 |
PDP8 | 6100 | |
IBM PC(8088) | 147000 | |
CRAY-1M | 613000000 |
こなすということです。
これらはだいたい,IBM PCと互換機(NEC PowerMateなど)によって表示されており,ゲーム関係はMacなどが使われていました。
ま,こんなふるいコンピュータに関心を持つ人は大していないと見えて世界唯一?というコンピュータ専門ミュージアムにしては,あまりはやっていません。
ただ,5Fのゲームコーナーはスクールバスを連ねてやってきた子ども達が占領しており,なかなかの勢いでした。
次にダウンタウンにでて,COMDEXに引き続き386PCボードを探してみました。電話帳のイエローページで何箇所か探していたので,ホテルの地図をたよりに行ってみたのはいいけど。
Atlantic Ave. のComputerLandは事務所だけで,店は郊外にあるとか,Liberty Sq. のLap-Top Superstoreは文字どおりラップトップだけの店(しかし,386SX16M+40HDD,1Mメモリ,モノクロLCDノートは$889すごく安かった。ビンボーじゃなければ買って損はないと思う。僕はビンボーなので,こんな買い物をしただけでVISAが落ちなくなるおそれがあるから,びびってやめた)なので,メインボードはなし。
State St. のRadioShackは完成品だけ。ということでなかなか今回も入手できませんでした。どうも,狙っているような劇安店は郊外か,1-800コール(日本なら0120)でどこにあるか分からないメールオーダーの店ということになるようです。
メールオーダーでホテルに送らせるなら,ついてすぐにやらなくてはいけなかったみたい。あるいは,少し時間を作ってレンタカーで郊外にでるか(でも,日本でもなれない土地だとなかなかうまく行かないわけで,今回のように半日しかないとかだと,ちょっと不安)。また,失敗でした。
ボストンよもやま話 TAKECHANG
Takechang の冗談半分 #059 | 92/ 5/23 10: 8 |