Takechang の冗談半分 #069  92/ 6/ 3 18:36

でもね,

入ることは比較的簡単だけど,駐車場がない……ってのは何も上高地だけじゃなくて,京都なんかもそうだった。「日本の現象」と思ったとき,特にここだけが悪いわけでもないのだろう(しかし,改善はしてもらいたいが)。

さて,「車を入れない」1つの理由に公害対策というか,排ガスによる汚染を防止したいということがある。ならば,これはいまどうなっているのだろう。

現在,日本の排ガス規制は世界的に見てもきびしく,下記のようになっている。

ガソリン車 日本 USA USA(1996) USA(2004)
HC(g/km) 0.25 0.25 0.16 0.08
CO(同上) 2.1 2.1 2.1 1.05
NOx(同上) 0.25 0.6 0.25 0.125

ディーゼル車 現行(1989−) 短期(1994−) 長期(−1999)
日本(2.5t超)
NOx (直噴) 400ppm 6.0g/kwh 4.5g/kwh
(副室) 260 5.0 同上
パティキュレート なし 0.7 0.25
USA(3.9t超)
NOx 6.71g/kwh 同左 同左
パティキュレート 0.34 0.13g/kwh 0.07g/kw

(*USAパティキュレート1996は都市バスのみ,1999は都市バスの値で,トラックは1996と同様)

おおむね,現行に関して言うと,ガソリンについては今の日本の規制は1996年のUSA規制なみ,そして,ディーゼルについては1996年の日本の規制が今のUSAなみということになるだろう。

この辺が「お国柄」を示しており,日本では政治的に軽油の税金を非常に低くしているために大型車は(相対的に燃料代の安い)ディーゼル,アメリカやその他多くの国では別に軽油もガソリンも同等なので(パワーに勝る)ガソリン車が多い。で,ガソリン規制の場合はディーゼルに比べて逃げが少なく,走行距離あたりの排出量で規定されているから,大型車もガソリン車のアメリカでは不利な車も多いということで少し甘い方向になっている,という感じのようだ。

それにしても,NOxで比べると,ガソリンとディーゼルではものすごい差があることがわかる。単位系を統一したら,歴然になってしまうので……という担当者の苦労?が見えるような数字である?(ちなみに1HP=0.736kwhである。そして一般に2000cc程度の小型のディーゼルエンジンで60〜80HPぐらいの出力,大型のトラックやバスなどで200〜400HP。)

すると,たぶん植物系などに影響を与える酸性雨の元はNOxでしたねー,ならばバス1台入れると乗用車1000台ぶんの排ガスがある計算になるわけで,あの観光地の規制はどういうつもりなんでしょうね?(ま,こんなしつこいことをネチネチ言ってもイヤラシーだけであるが)なんて?

で,「現実の開発状況はどうなんでしょうね?」これもざっとしらべてある。次回で報告しよう。

TAKECHANG

Takechang の冗談半分 #069  92/ 6/ 3 18:36