Takechang の冗談半分 #209 | 92/11/ 7 9:30 |
それは,先週始まった。
いつものように5時半過ぎに会社を出て東名に乗り,御殿場で降りた。そこから138号で,須走へ。これもいつものように快調である。
秋の日は短くて,最初からヘッドライトはONである。
須走からは,さらにいつものように富士五湖道路に入る。ここは夕方は自動ゲートしかオープンしていないので,520円を清算機に投げ込む。がしゃがしゃがしゃ,と硬貨が落ちて行き,カウンタの数字が520円になるとゲートが開く。
スタート。ここまでは何でもなかったのだ。
ゲートを出るとすぐ,右に大きく曲がって,登りにかかる。その手前のわずかな直線。
突然,目の前が暗くなった。ここはゲートの近くなので,ナトリウム灯がいくつかついていて,そこそこには明るい。しかし,それだけで車を走らせるにはかなり心許ない,といった程度の照明である。
「ヘッドライトが切れた!」とっさにフォグランプをONして明かりを確保した。ここからトンネルまではだいたい同様にナトリウム灯があるし,トンネル内も照明がついているから,フォグランプでもまあまあ大丈夫だ。
走りながら考える。「たしか,ヘッドライトは2系統になっているんじゃなかったかな? 真っ暗ということは両方切れているんだろうが,そんなことってあるだろうか?」「この時間帯でどこかでハロゲンランプが手にはいるだろうか?」
トンネルをぬけて自衛隊の演習場のフチに沿った部分まで来ると,照明はほとんど無くなる。
こういう状態でフォグだけの走行はむずかしい。遠くがまったく見えないのでかなりゆっくり走らなければならない。でも,途中で止まってもどうにもできないだろう。
なんとか河口湖までついて,料金所の外で車を止めた。室内のヒューズボックスを点検。なんともない。ヘッドライト用のヒューズってボンネットの中にあるんだっけか? ボンネットをあけてみる。
そういえば,この車は夜の高速走行専門なので,ハイパワーランプにしていて,そのためにリレーキットを組んであることを思い出す。
オリジナルの配線では細いので,オリジナルは上下切り替え信号源として使い,ランプの電源はリレーを介してバッテリから直接取っているのだ。
これのどこかにヒューズが入っていないか? 調べると左のストラットの脇にあった。やっぱりそのうち1つのヒューズが切れている。原因が不明なのでまた切れるかもしれないが,とりあえず交換してみよう。
スペアがないか? 室内のヒューズボックスに1つだけスペアがあった。
とりつけると,何事もなくヘッドライトは点灯した。やれやれ,である。その後は何のこともなく家までついた。日曜日に点検してみたが,特にどこかでショートしそうな所はない。
それから,今週の通勤の間中,ヘッドライトは何の問題もなかったのだ。
で,こんなことは忘れていた。
ところが。また,同じように富士五湖道路の須走料金所から加速を始めたとたん,ヘッドライトが切れたのである。
先週とまったく同じ場所,同じ状況である。須走の料金所を入ってすぐの直線部分。まったく同じ所だった。
1回だと「たまたま」であるが,2回目となると,何となく「インネン」のようなものを感じてしまう。
ルームミラーを通してリヤシートを見ると牧瀬里穂が座っていて,にこ,としたと思ったら,みるみる鬼婆に変身したとか……そこで,「あわわ,とくしまけん!」とかわめいてしまったとか。それとも,僕の車は10万キロ走破ジェミニだから,やっぱりリヤにきんさん,ぎんさんがすわっていたとか。
もちろんそういう事はまったくなくて,しかし,やっぱり同じヒューズが同じように
(〜行抜けあり?〜)
スペアに交換するとやっぱり何事もなく点く。雨模様の天気だったけれどやっぱり家まで何事もなく帰ってきた。
オカルトめいたことは何もないのだけれど,どうも,まったく同じ所で,というのが腑に落ちない。
また,来週もなったら,今度は「自衛隊が新型兵器を開発している」(富士演習場の外だから。しかし,それならヘッドライトを消すより,エンジンを止めたほうがいいのじゃあ?)とか,「宇宙人に狙われた」(タイテーの宇宙人話というのは,その後宇宙船に連れ込まれたりするが??)とか流言飛語してしまいそうである。
ほんとうにどうして?
TAKECHANG
Takechang の冗談半分 #209 | 92/11/ 7 9:30 |