Takechang の冗談半分 #325  93/ 2/25 19:41

ちょっくら>
これで帰国(旅の終わりに)

いよいよ台湾での日程も終了,明日は帰国することになった。

なんとなくこの街なら結構ずっと住んでても大丈夫だなあ,という感じがしてきたけれど(!),まあそんな訳にいくものじゃない。

今回の成果で個人的に大きいのは,外国でまったく一人でもなんとかなるメドがたったこと。

いままでは,少なくとも旅のどこかのシーンでは必ず知り合いと行動を共にしていて,まったくの一人で外国に来たのは初めてだ。

確かに台北では日本語だけでもそこそこにいけるかも知れないが,やっぱり高価な有名ホテル,有名観光地などを除けばそれほど日本語は通じない。

英語もそれほど通じるとはいえないが,それでも日本語よりははるかにいい。

ただ,ここの人もネイティブではもちろんないわけで,ぼくのいい加減な英語はなんとアメリカよりよほどよく通じる。ヤッタね。

ただ,この事が自分の英語力が上がった,と誤解してはいけない。ホテルで英語版の映画とかニュースを見ていると,やっぱり日本にいるときとあまり変わらない程度しか分かっていないことは確かなようだ。

それに,今回の基隆ツアーでも,僕はたいてい聞き役に回り,自分で5分も続けて話すことはまれだったからまあなんとかなったわけだが,やっぱり本格的なコミュニケーションのためにはオーストリアおばさんトルコおばさんぐらい,とめどなくしゃべってOKぐらいじゃないと,本当にはダメなようだ。

で,台湾,アメリカ,トルコ,オーストリア,日本の5ヵ国親善マージャンノリのバスでも,やはり共通語は英語なのである。

やっぱり1つ覚えるなら英語,もっと練習しないといけないなあ,と思い知らされてしまった。

ただ,本当に台湾社会にとけ込むつもりなら,やはり台湾語でなくてはならない。

英語なんかをつかうと,いままでなれなれしく中国語で話しかけていたのが(僕などは見かけは台湾人そのものだから,ちょっと見では区別されない),すっとよそよそしくなってしまうシーンにはしょっちゅう遭遇する。

それも,標準語の北京語ではなくて,なんというか台湾語でなくてはならないようだ。ジャッキーチェンの映画なんかでも,中国語でしゃべっているのにスーパーが出ていておや,と思う事があるが,基隆観光のガイドによれば北京語は話せない人もかなり多いのだそうだ。

まあ,とにかく日本語だけが人並に話せる僕としては,とにかく英語を,だろう。

とにかく,台湾では日本語もあるていど何とか通じる事もあることや,治安が極度にいいことにも助けられている感はあるものの,一人でOKかという事にはちょっと自信がでてきた。

できれば,これからもこういうシリーズをやっていきたいと思っていたから,これは重要な点だったのだが,なんとかメドはたったのではないかと思っている。

微力ながら,なんとか「わがままジャーナリズム」の一端は担えるかもしれない。

そのほかについてであるが,もともと,「あまりコンピュータ関係はなさそう?」とは思っていたものの,エレショーは余りにもコンピュータなしで意外だった。

きちんと事前の調査をしてこなくてはいけないということだろう。ただ,コンシューマエレクトロニクスとしても,セットものがあんまりないのも意外。

家電などは,扇風機とかを除いて純台湾製というのはあまりないのではないだろうか。

日本のライセンス生産,日本製,韓国製が多いように思う。あと,車やバイクも日本製,韓国製。

こういう分野では台湾より韓国のほうが相当に強そうである。

このあたり,実際に来てみるまでは分からなかったことだ。

また,食品などは台湾製は安い。カップラーメンは台湾製はだいたい$15〜20であるが,日本製もかなりあって,エースコックのわかめラーメンが$45。ぼくなんか,台湾カップラーメンのがうまいと思うのだけど,このあたりはなんだか昔の舶来意識みたいなものなのだろうか。

あと,書籍関係。驚いた事に?ほとんどすべての本は中国語訳されている。コンピュータ関係の本はどこの本屋でもかなりのスペースが割かれていて,MASMとか,制御関係などの本も比較的多い。もちろんLotusとかWord Perfectなんかの解説本もある。

日本語や英語の本がほとんどない事もちょっと驚く。特に日本語の本はアンアン,ノンノ以外はまるでない。赤川次郎の小説なんて80冊以上も訳されているのに,日本語版はないのである。

英語版は今日やっと見つけた。台北火車站の2Fショッピングモールの書店に英語書籍コーナーがあった。

値段は安い。COMPUTER SHOPPERが$120,LAPTOPが$170。BYTEはUS版が$140,中国語版が$150とUS版より高い。

翻訳代がはいるのだから,これがまっとうな値段というものだろう。LAPTOPなどはUS$3.95だけど,コンピュータ館で1500円ぐらいで買った記憶がある。

ここでも,「台湾が安いというより,日本の値段がどこかおかしいのではないか」という感にとらわれずにはいられない。

そう思うと台湾とアメリカの値段があまり変わらないところも納得できる。外からは貿易摩擦とかでたたかれ,そのくせ中では高い物しか買えないのである。

なんだかとても日本人は悲しいような気がする旅の終わりである。

竹中 俊

Takechang の冗談半分 #325  93/ 2/25 19:41