Takechang の冗談半分 #336 | 93/ 3/18 13:17 |
だいたい,不況とはいいながら日本の失業率は非常に低い。
会社をやめても,みんなすぐに(また別の会社に)就職してしまうし,あるいは最近フリーターという日本語で呼ばれる人たちでも,やっぱりそれなりに就職はしているわけだ。
今の僕のように,本当に「職業なし」のヒトというのはごく少ない。それも,結構若いというか,働き盛りといわれる年代の男では非常にすくない。
というわけで,この状態は世間的に言って結構マレな状況だと思えるので,しばらく後で何かを始めるまでは「プータロー日記」シリーズを1つ加えることにした。
さて,会社をやめて1週間めは,「主婦状態(主夫?)」で,ようするに何かやったような気がしないのに1日が暮れていくという状況が続いている。
朝,会社に行くのと同じ時間に起きる。
これはもう習性になっているし,保育園に子供を送り迎えするのが僕の仕事になったから,それなりの時間には起きていなくてはいけない。
そして,子供が帰ってくるのが3時半。これもまた迎えにいかなくてはいけない。
これで主婦なら,炊事や洗濯や掃除が加わるのだから,主婦業というのもこれでどうして結構忙しいのだ,と分かる。
僕は主婦仕事は,毎週土曜日と,後はどうしても妻の仕事が忙しい時だけ,という取り決めにしたので,それほどの負担はない。
ただ,慣れないせいもあって,3時ごろになるとつい迎えとかでソワソワしてしまうから,なかなかまとまったことが出来ない。
それでも,仕事をやめて直後はいろいろとやらなくてはならない事があり,保険の切り替えやら,失業手当やら,しばらくは結構しなくてはならないことに手間がかかる。
雑誌代をアメリカに送金なんてのも,いままでは頼んでいたけれど自分でしなくてはいけない。
下の町にでかけるのも,いままでだと「ちょっとメンドウだから車で……」となっていたけれど,ガソリン節約と健康のため一石二鳥で歩いてでかける。
郵便局に行っても,外国送金なんてことはめったにやったことがないらしく,局員がマニュアルを出して,方法をしらべることから始まる。
あちこちに電話をかけたりしているものだから,その間,郵便局のイベントホールでやっている写真クラブの展示会を見た。
これが受付に座っているオ爺サンたちの撮ったものとは思えないぐらいうまい。
指導している人は地元の写真家で,かなりユーメイな人なのだとか。住所を見れば,うちのすぐちかく,駅の下である。地元だとか思っていても,実はあんまり知らないのである。
さて,局員が七転ばっとうしたあげく,送金方法をしらべてくれ,証書を発行してくれるころにはすでに1時間たっていた。
OPAS次に銀行。これはこの前OPASから送って貰ったCD-ROMの送料を払ってないから,これを送金しなくてはいけない。
この地元銀行は最近までいまだに振込用紙に書いて,銀行員に処理してもらう方式だったのだが,最近はATMで処理させる方式がはやりらしく,「振込通帳」なるものを作って下さい,という。
「窓口では振込できないのですか」というと,「そうではありませんが,通帳のほうがお便利です」という。あくまで通帳を作らせたいくちぶり。
DHLしかたがないので,通帳発行の依頼書というのにDHL(宅配業者)の口座を書いて提出。客は数人しかいないのに通帳ができるまで15分はまたされる。
「竹中さん,こちらへ」と男の銀行員が通帳を持ってATMのところに連れていく。
一通り説明を聞いた後,「外の宛先に送金するときはどうするんですか?」と聞いてみた。
お答え。「当行あてのお振込ですとATMから指定できます。他行あてのものはまた,窓口で依頼書を書いていただいて,お手続きをしていただく事になります」という。
なんなんだろう,このシカケは。だいたい男のくせに保育園のセンセイのようにやたらに「お」を付けたがるくちぶりも気に入らないが,こんなとんでもねーシステムを考えたやつはなんなんだろう,とつい怒ってしまう。
この振込手帳方式ってのは三菱銀行などでもやっていて,結構面倒だけど,それでも,三菱銀行のはすべてをATMで処理できる。
僕がいままで使った中で一番いいと思っているのは横浜銀行のやつで,現金総ての金種をATMから使えるし,毎回ATMから相手の口座を指定してもいいし,繰り返し使うならば振込先をカードに登録できる。
これなら,ATM化することで,ユーザーもいちいち待たなくていいし(横浜銀行の窓口処理の遅さはひどいもので,昔はたいてい30分はまたされていた。ATM式なら,ほぼ順番待ちなしと改善された),銀行にとっても人手をかけなくていいから,経費の削減になる。
ところが,この地元銀行式だと,振込なんてたいていは結構遠いところに1回限り行うものだから(何回も振り込むなら口座引落などにしてしまうから),結局毎回窓口で登録して,次にATMへ,という2度手間,銀行にとっても人手はまったく減らせないのである。
この不況時代というのにとんでもない手口を考えたものだと思うが,それともこの銀行は,取扱高は減ったものの人は減らせないから,なんとか人手のかかる事を考えた,とでもいうのであろうか。
ちょっとハラを立てて帰ってくるとそれだけでもうお昼。
午後,写真クラブのことを聞きに公民館へ。担当者不在で話はできなかったけど,そこにあっただれが撮ったかわからない行事のパネルと比べれば,写真クラブの作品はまったく作品レベルになっているといえる。
僕も写真を使うってのなら,ここはちゃんと習うべきだなあ,と考えた。
家に帰ってくると車のタイヤがパンクしていることに気がついた。ずっと,パンクなんてしたこともなかったのに,なんで辞めた途端に……と思うが,長距離で時間制限の有るときにはパンクしなかったんだから,かえって運がいいとおもわなくてはいけないかもしれない。
ラジアルの修理はキットを使えばらくちんである。パンクをはっているうちにボンネットのサビが気になる。
まえからさびているのは分かっていたけど,面倒でそのままにしていた部分である。サビ落としを買いにいって,さびとりをしていると早,子供を迎えにいく時間だ。
夕食まではこどもの相手。いままでだと,食事後に文章を書いていたけど,子供を風呂に入れたりとかがあり,その後はついビールでものんでしまって,おしまいだ。
こうして,勤めがなくても結構こまごまとしたことをしているだけで1日がくれてしまい,文章を書く時間は案外ないのである。
今日からはちょっと心を入れ替えて?,午前中近くの図書館にいってコラム書きをすることにした。
でも,結局週刊誌を見たりとかってのを先にやってしまって,なかなか進まない。
(平日の公立図書館はほとんど借りきり状態で最高なのだが。)
プータロー生活のペース作りも,1週間ではなかなか慣れず大変なのであった。
竹中 俊
Takechang の冗談半分 #336 | 93/ 3/18 13:17 |