Takechang の冗談半分 #482  93/11/20 16:36

プータロー日記 72>
ラスベガスを後に

いまはラスベガス時間で19日金曜日の午後11時をまわったところである。明日の朝は早く車でラスベガスを発って,できるだけ早い時間にロスにつきたいので朝アクセスできないおそれもあるから,今回のまとめを一応ここでしておこうと思う。

まず,今回のヤマ,画像についてはどうだったか。

銀塩カメラで写真を撮り,COOLSCANで電子画像化するというプロセスはうまく機能し,晴海や幕張からの時と同じように画像をアップロードできた。

まずは予定通りにこなせたといっていいだろう。ただし,予想はしていたものの,画像を含めたので,我々のラスベガス生活は地獄?の忙しさになった。

ショーを取材,会見を取材,そして写真を撮り,文章を書き,それを画像化,ファイル化してネットワークに送り込む。

通信社とか,雑誌社とかの取材チームであれば,何人かが行う事をすべて2人でこなさなければならない。

そうこうするうちに,現像屋に裏切られ?写真を取り違えられたり,十数ドルも余計にとられかかったりする。あるいは,今日のタイムリミットと確認した時間に行ってみると,忙しいからもうしめきった,残りは明日,とかいわれる。

そのたびに,ブロークンな英語でわめいたり,市内の現像屋に走ったりしなければならない。結果,僕はつちふまずの前側に両足でかいまめができた。

それでもなお走り回っていたら,今はかちんかちんになっている。

でも,COOLSCANを使用する工程は予定通り順調であり,また,といっても同じようにこなせる,安定したものとすることができた。

今回のショーで明らかになったように,しばらくすると機材の面での苦労はほとんどしなくても,画像はできるようになるだろうと思う。

その時によりいっそう問題になってくるのは,こういった気力の問題ではないか,という気がする。慣れないアメリカ,できない英語,実際には1年目からは技術的にもできなかったけど,もしあの時始まっていたらすでにダウンしていたかもしれない。

いっぽう,そのネックの英語であるが,ことしようやく,しゃべれないながらも恐れない,状況になった。

ま,圧倒的にできない僕の英語だから,2年前は冷や汗1升(あ,1.8リットル),去年は1リットルぐらいだったが,ことしは,しゃべるにさきだって冷や汗がでない,あたりまえといえばあたりまえの状態にようやく到達した。そうなると,しゃべりがない分をなんとかパフォーマンスでカバーする,というような手口も使えるようになってくる。

というわけで,ようやく「使える英語」の出発点に到達したような気がする。ということで,30すぎて英語なんてできるようにはならないという意見もあるが,そりゃ効率は悪くて何年もかかるかもしれないけど,どうしても必要なら,否応無しに向上せざるをえないのである。

次に今回の新兵器デジタルカメラにちょっとふれておきたい。入手が出発直前だったこともあり,不手際もあり,とにかく電子写真を撮影することは練習して確認してきたものの,画像化については,ぶっつけ本番となった。

なによりPCMCIAカードを読めるマシンがない。「記者室にノートマシンがあれば」との期待で行ってみると,今年のスポンサーはノートで評判を落としたDELLで,デスクトップマシンだけがずらりとならんでいたのである。

結局えーいというので,月曜日にニューヨークの業者にHP100を注文,水曜日に届けてもらった。それからマニュアルを読んで,接続して……,と苦闘してようやくダイナブックにファイル転送ができるようになったのである。

ファイルはJFIFコードではないので,拡張子がJ6Iとなっているが,これをJPGに変えると,ピクチャーパブリッシャーで読めるようになった。

ただし,固定長ファイル化の影響か,画像にゆがみがあるので,ファイル変換ソフトをとおして補正をかけなければならない。で,また困ったことにこのソフトが出力するのはTIFFかBMP……。せっかくのJPEGをいったん圧縮なしにして,また圧縮をかけ直さねばならないことが判明した。

あと,製品紹介の時に書いたように,機能はコンパクトカメラなので,「しょせん一眼レフの敵じゃない」ところもある。

ま,とにかく研究不足の点もあり,機能的に不足と思える点もあり,少なくも今回はサブマシンとするにとどまった。

次にその無理して買ったHP100であるが,いまのところ日本語がでない。NIFからの日本語化キットをを持ってきたのだが,内蔵ROMが最新バージョンで整合しないのだ。ま,これは新しすぎるのだから,時が解決してくれるだろう。

最後に生活の事。

今回はじめてロスから車でやってきた。日本の道路を走ることを思えば格段にらくである。英語を喋るのにくらべれば圧倒的に違和感がないし,行動範囲を広げてくれるし,わりあい,いい選択だったと思う。

だが,これもはじめて来たアメリカで,右も左も分からず,だったら,どうなっていたことか。3年目のCOMDEXにしてはじめてできたことのような気がする。あと,日本で車に慣れていない人の場合も,こういういつまでに絶対着く必要があるような旅の時,車は向かない。

むしろ,長距離のロスからの移動とかは飛行機なりにして,市内用に別途車を借りるなんてのがいいのかもしれない。車と公共交通をどう利用すると一番いいのか,は検討課題である。

あと,はじめて泊まったモーテルとダウンタウンのホテル。いかにも,アメリカの貧乏人の宿である。でも,必要にして十分。

もう少し郊外に出ればもう,通常のラスベガスのレートになるようだ。どこのホテルも$100以上,などというのはCOMDEX景気?でこの時期ネダンを釣り上げているだけなのである。

だから,滞在コストの圧縮のためには,もう少し郊外って手もあるな,と考えている。

とにかく,ようやく土地勘?もできてきて「また,来たよ」って感じになってきたラスベガスであった。やっぱり,またやるよね,これは。

竹中 俊

Takechang の冗談半分 #482  93/11/20 16:36