Takechang の冗談半分 #536  94/ 5/11 23:26

プータロー日記 112>
Macがうちにやって来た

先日286Fを落として壊したので(ちなみにPCを落として壊したのはこれで2つめになる。で,どっちも表示部分以外は問題なかった。強度上の弱点は液晶ということか,トホホ……)僕のポータブルマシンとしてはHP100だけになってしまった。

HP100は一応文章を書くマシンとして使えるが,やっぱりこのキーボードでは速度が限られる。あと,画像,画像といっているのにポータブルで画像が出来るマシンがないというのは非常に具合が悪い。
(現時点ではT4600Cを借用中で,これがSCSIを除けばかなり具合がいいのもしゃくである。おおおおお,自前のが,ぽちい……,になってしまったのである。)

それやこれやで,いろいろ考えたが結局のところ,今画像がポータブルで扱えるマシンとして1)一番安心でき,2)安くて,3)安定しているものとしてMac PowerBook 180cを入手する事にした。

PowerBook 180c

今年の初めごろ書いたようにこのマシンは非常に値くずれしていて,カラーが扱えるノートマシンとしては劇安の20万円以下で入手できた。これは,Macどうしでくらべてもモノクロの165並みだし,ISAや98ノートのカラーに比べれば半分程度のネダンである。僕にわかる範囲ではアメリカでもこんなに安くない。

「入手できた」というのは,既に生産が終了していてあるのは流通在庫のみ,ステップなど大手の販売店ではすでに2〜3月ごろには販売終了したからだ。

僕が入手しようと考えた4月後半では,小さい販売店でたまにあるぐらい。ほんとに希少になっていた。で,こういうところは,直接買いにいかないとダメとか分割ではダメというところが多い。
(自慢してもしょうがないが,ビンボーな僕に現金で買えるわけが無いので?当然分割,それも超長期の家が建つぐらいのやつだ。)

あちこち電話をかけまくって,ようやく「あと展示品1台限りですけど。分割? 通販? できますけど」というところをみつけた。ま,見つかってラッキーだった。今後だともうフツーに入手は難しいと思う。

夏ぐらいには,68系とパワーPCの新型パワーブックが出るということだから,おカネ持ちはそれまで待つか,現行機種のDuo 270cがいいと思う。これは,180cに比べれば2倍以上の売り値だが,持ち運びマシンとしては小さく軽いのでより向いている。また,表示技術的にいえば,フルカラーを標榜するLCDがこの春サンプルで登場しているから,1年以内にノートもフルカラーの時代がくるはずである。あるいは逆にパワーPC作戦に失敗すればMacはなくなるの?ということにもなりかねない。ちょっとふるいMacは買いの時期とはいえない。でも,僕としてはあえてこの時期にいままで使ってきたISAとMacの差をみてみたかったのである。

さらに,現状でMacを選択する大きい原因の1つが安心できる,つまり画像を扱う上での安心=スキャナなどの接続性が保証されているということである。

どのMacでもSCSIは標準装備で,外部機器も「Macで動く」といえばこれに合わせてあるのだから,パワーブックやDuoでもコネクタの変換だけで使えるはずである。

現状のISAマシンでは,オプションでSCSI IFを購入しなければならず,しかもIF,外部機器ともに方言があって必ず動くとは限らないことは最近のT4600C事情からも分かる。昨年のCOMDEX Fallで,僕達はポータブル画像機器を使って,COMDEXの画像を現地から送る事に成功したわけだが,入力デバイスとして,SCSI接続のスキャナを選択するかぎり,これはいまでもなかなか出来ないことである。素人の僕が闇雲にやって動作できたというのは,多分にラッキーに助けられたということがあるのである。

T4600Cで見てきたようにPCMCIA SCSIカードの仕様はまだ混沌としており,秋のCOMDEXあたりで出るというPCMCIA3規格をまたねば,安心して使えるものにはならないだろう。

あと,昨年の東芝16色表示マシンでも,なんとか形を判別してスキャンするのには使用に耐えたが,まともに見るには最悪256色必要と言ってきた。で,その256色ということにもいろいろあって,どうも液晶でみる256色はCRTより良くないなんてことも書いた。

となると,当然Macではどうか? ということも気になる。

とまあ,あれやこれやでビンボーを顧みず入手に走ってしまったのである。現在きてから5日め。

なかなかこの話題に触れられなかったのには当然ワケがあり,実は安心なはずのMacで画像ができない事態に陥っていたのである(ありがち)。

さらには,入手の時にはつい,いいところだけを見てしまうが,この前も書いたようにMacというのは方言のきつい国民機である。

Macではいつものようにうまくテキストが出来るのか?(ATOKとWXA7には馴染めたが,VJEやMTTK,EGBなどにはついぞなじめなかった。で,このマシンでは標準がことえりなのである。)

昨年の画像をつくるシリーズでやってみたように,画像についても実はMacでは問題がある。まず,Mac特有のファイルヘッダーの問題があり,これを取らないと汎用性がない。取ったからといって,Winなどの画像ソフトで再生できるのかどうか。

あるいは,昨年とちがう事情で,昨年はデスクトップのMacでのテストだったから,DOS形式のファイルさえ作れば,あとはDOSマシンに任せればよかったのだが,ポータブルな画像作成としてはそういうわけにはいかない。

Macで画像を作り,Macしかない状況で汎用画像(ヘッダーなし)をPC-VANに送り出せるのか,など考えてみれば実は問題が山積みだったのである。

で,来週はGVM恒例の晴海合宿だから,なんとかそれまでにメドをつけてもって行きたいと,このところずっとその作業にかかっていた。

ようやくなんとかなりそうな感じになってきたので,次回からそのあたりを検証していくことにする。

竹中 俊

Takechang の冗談半分 #536  94/ 5/11 23:26