Takechang の冗談半分 #576 | 94/ 8/ 5 22:24 |
ウインシステムの「1780円ポッキリ インターネット」探査をさらに続ける。
早いところこの会社のBBSにアクセスして情報を入手しなくちゃ,と思っていたのだが,とにかくビンボー人はヒマがなくって,ウダウダしているうちに小川さんがインターネットから資料請求して転送していただいてしまった。
まずは目が行く料金表,なのだが,なんとこの会社は学割ってのがあるのだ。
入会登録料 | 一般 3000円 | 学生 2000円 |
月額利用料 | 1000 | 800 |
UUCP接続料 | 250 | 200 |
IP接続料 | 780 | 600 |
IP接続登録料 | 2000 | 1800 |
以上,登録料は1回のみ,ほかは月額。というわけで,1780円ポッキリというのは,一般人がIP接続で使う場合(いまねらっているようなMosaicやCelloを使った通信というのはこれ)の料金で,学生ならこれがなんと1400円となる。
うーん,いまどきはビンボーなおとっつあんより学生のが金持ちなんだから,ビンボー人割引ってのも作ってくれないかなあなんてつい思ってしまうが,ビンボー割引ってのはそりゃーやりにくいだろうな。
とにかく,以上の料金だから僕が最初に払うのは,3000+1000+2000+780=6780円,以後は毎月1780円である。
今時,週刊誌だって週に2誌づつ読んでれば月には300*2*4=2400円かかるのだからして,「全世界からの情報が直接得られる」インターネットの料金としては,これはたしかに安いといっていいだろう。
さらに涙ぐましい(なんて,貧乏人の僕がいうのもなんだが……)のは,従量制の契約もあって,これは分10円でほとんど使わない「見栄ネットワーカー」はほとんどおカネを払わなくてもいいしかけも用意されている。あるいは,メール交換だけなら,月1000円ぽっきりのBBS会員というのもある。
僕の感覚ではこの水準でやっと「公衆サービス」のネダンだと思う。
5月に郵政省の外郭団体の出した答申で,15年後のマルチメディア市場は123兆円とかいう話が一時不景気の町をかけめぐったが,あれはやっぱり月数万円コースのアクセスチャージを前提にした話だったのではあるまいか,とインターネットのアクセス料金をみてきて思う。
123兆円というカネは単純に国民一人当たりにして100万円,4人家族では400万円である。高度経済成長期ならいざしらず,今後はたとえ15年たったからといってGNPが倍倍と伸びるなどという事は考えにくい。
とすれば,たとえ15年後でも庶民が通信だけに400万円も出せるわけが無いと思う。
少なくとも,アクセスチャージの話では答申の計算の数十分の一ぐらいにしかならないのではないか。それが,夏休みだからといって一番安いゴラクの「高校野球をテレビで見る」ぐらいしかできない,ビンボーネットワーカーの感覚である。
ただ,もう1つちょっとガクゼンとする数字も耳にした。パチンコというのは今現在17兆円産業だというのだ。パチンコできる人というのは人口の半分,5000万人ぐらいしかいないとすると,一人34万円。そのなかでも実際にやっているひとがまた半分なら一人68万円!
うーん,すでにマルチメディアでつかうといわれている金額の半分ぐらい消費している(それも純粋にエンターテインメントだけで)分野があったのか! とちょっとおどろいてしまう。
この分ではあるいは,マルチメディアの市場予測もそんなにケタちがいでもないのかしらん。やっぱりビンボーすぎて,世の中が見えなくなっているのかもしれないなあ。
竹中 俊
Takechang の冗談半分 #576 | 94/ 8/ 5 22:24 |