Takechang の冗談半分 #077 | 92/ 6/13 20:48 |
まったく,話はとりとめがないのだけど。
今日はフランスぱんを焼いてみたのだ。
約2週間前,妻がここ20年来使ってきた電子レンジが壊れた。というか,たぶんマグネトロンチューブが点灯しなくなったのだと思う。
だから,球を変えればまだ使えるのかも知れないけど,こいつはごく初期の電子レンジなので,単に高周波加熱の用途しかない。
この際だから,いろいろな機能がほしい,というわけで,奮発してまともな電子レンジを購入した。
先週は妻がケーキやくっきーを焼いていた。今週,家に帰ってみると,妻と子供たちがアンパンマンの顔,すなわちアンパンをやいてあった。意外にイケル。その辺で売っているやつよりよほどうまい。
というわけで,僕は今日,フランスパン焼きをやってみたのだ。
朝10時開始。
(ところで,この辺で,詳しい人は「あれ?」と思うハズだ。僕は無知なおっさんなので,気にしなかった。)
以上を,専用かくはん容器(キャセロール)に入れ,ファジイクック モード14(パン生地,こね)で起動。
あとは,レンジがプログラムによって動作を開始する。
最初約2分ほどスローかくはん,続いて2.5分程連続かくはん。
続いて5分放置。その後,高速かくはんで5分。
発酵ランプ点灯。
time remaininig 37'27からカウントダウン。
本来,この工程がむずかしいのだろうが,プログラムされているので,単に待っていれば済む(ふぁじいということで,単純なタイマー制御ではないから,温度やかくはん物の量ほかの条件により,時間の絶対値は異なる)。
続いて,追加発酵40分にうつる。
内面にバターを塗ったガラスボールに生地を移し,ラップをかける。
手動,発酵モードで40分。
完了後,生地を2分割して丸め,ラップをかけて20分ねかせる。
次に,打ち粉(要するに,小麦粉をまぶす)したら,30cmぐらいに延ばし,上下方向で3つ折りにして丸い棒状にする(長さについては,レンジに入る最大サイズ)。
完了したら,ターンテーブルとオーブンプレートを重ね,2次発酵にうつる。プレート上にはバタをしくと油っぽくなるので,剥離用にはクッキングペーパを敷く。
モードは手動発酵,50分。
この場合,10分ごとに霧吹きで霧を吹いて水分補給を行う。
この段階で,少し,疑問がわいた。
「これって,フランスパンにしてはあまりにゲタ型,幅が太すぎないか?」ということだ。
でも,つい「うちじゃーこんなもんだ」ってんで,疑問を退けた。
終わったら,表面にカミソリで切れ目をいれる。フランスパンの上の模様ってのはこうして出来るわけだ。
次に,水分補給のため,オーブンプレート上にプリン型に湯をいれたのを3個置く。
最終工程は,オーブンモード,230度35分焼成。所用時間4時間ほど。
以上で,完了。ゲタ型フランスパン完成である。
わーい,ってんでさっそく試食。うん,うまいじゃない。
このへんで,ちょっと冷静になる。
「なーんか,これって焼けすぎてない。おいしいけど」と仕事がすいてやってきて,試食した妻がいった。
そういえば。なんだか,指定の仕様で作ったにしてはあまりにも異様なカッコのフランスパン?ではないか?
というんで,クックブックを参照すると……れれれ,やっぱり。材料をまちがった。これはロールパンの材料じゃないか。
砂糖や卵が入っている上にロールパンの焼成温度190度より高い温度で焼いた上,ロールパンのがイーストが多いのに,フランスパンの工程で2次発酵をしたため,強烈にふくれあがって,かつこげめがきつかったわけだ。
ところが,怪我の功名というか,この発酵を長くしたパン,味の点ではすこぶる評判がよかった。ふつうのロールパン(自家製。売っているロールパンよりこれはオイシイ)よりオイシイ。時間は2倍かかるものの,発酵時間をかけたほうが味はよくなるようだ。
やた,世紀の発明はだいたいまちがいからおこるのさ,とか思ったのだが,もうちょっと冷静に考えてみると,シキシマパンの「沖縄黒糖ロシア」ってへんてこな名前のパンは,これとそっくりな形をしている。
つまり,これはロシア製法,ってところなのだろうな。材料はじゃっかん違うかもしれないが(シキシマパンのやつも,大量生産のパンにしてはうまい。あと,沖縄産黒糖を使っている)。
まあしかし,味は優秀だったものの,当初目的のフランスパンではなくて,ロシアパンしてしまったので,結局,もう1ロット投入することにした。
工程は同様で,材料がフランスパンのもの。
やっぱりまともに,ゲタじゃなくて,ホソナガ〜〜〜のフランスパンができた。
というわけで,ジャムおじさんの1日だった。
takechang
Takechang の冗談半分 #077 | 92/ 6/13 20:48 |