Takechang の冗談半分 #093  92/ 7/ 5 7:36

ODA

なんでも見てやろうのおじさんの名前ではない。あの,「英語通」ということになっている宮沢首相が「やたら英語表現するのは良くない」というようなことを言ったそうである。

この人はどう見てもおばあさん顔である。それもなんか,ひとのよさそうなおばあさんという感じでなんだか憎めない感じがする。

僕は,吉田茂さんとか池田勇人さんなんかは知らない。たぶん記憶にあるいちばん古い首相とは佐藤栄作さんあたりのように思う。

この人は漫画のブルドッグみたいな顔をしていて,ノーベル平和賞はもらったけど,なんだかいつも怒っているみたいな感じがした。

そのあとで印象的なのはやっぱり田中角栄さんかな。政治家はだいたいオシツケがましいおやじさんだけど,この人は特にその感じが強くて,見るからに「オレにタテツクとただおかないぞ,ハヒフヘホ!」という雰囲気を全身にみなぎらせていた。

その後,刑事被告人になったあと,脳溢血なんかになって,この雰囲気は薄れ,たんなるじいさんとして世を送っている。

それから三木武夫さんとか,福田さん,中曽根さんとかいるけど,おもしろかったのは,宇野さんである。あっというまに首相になって,そしてあっというまにやめていった。思い出しても,頭のマダラ白髪と,でかい眼鏡の印象があるだけで何か発言についての記憶は少ない。ちょっとヘンな首相だ。

その次は海部さん。この人も結構長く首相だった割には発言の印象は少ない。ただ,漫画などででてくるといつも妙に頭でっかちに,そして,ぎょろ目が離れて描かれていて いつも「そんなにめちゃくちゃ目が離れてるかなあ」,なんて思っていた。以上,単なる余談。

おばあさん顔の宮沢首相が今回言ったのは,やたらわかりにくい英語表現をやめて分かりやすい日本語にしなさい,ということだ。英語通と言われる宮沢さん,さすがにえらいもんだ,と思ったが,なに実際はボケてるんだか,トボケてるんだかわからないような山梨のおじいさんの発言を受けての事のようである(これって,英語通と言われる首相を牽制してるみたい)。

しかしたしかに最近の話はわかりにくい。ちょっと前まで新聞を賑わしたPKO。これって,全部書いたらなんて言うか知っていますか?

国連平和維持活動

国連平和維持活動という日本訳はかなり活字として目にしたし,もちろんPKOというのは毎日目にした。でも,フルスペルで書いてあるのはなかなか見た事が無かった。

社会党の「牛歩」(でも,ほんとは牛は結構速く走るのである。最近はさすがの長野の田舎でもやたらには牛はいない。農機具の替わりに働かせる時代ではないし,牛乳のネダンもなかなか上がらないので,大規模にやらないと牛は飼ってもお金にならないからだ。でも,昔は結構2〜3頭ぐらいの牛を飼っている農家があって,たまに逃げ出すことがあった。そう言う時,ふだんモッサリしているように見える牛は結構速くて,なかなか捕まらないのだ。ま,そんな事を言わなくても今年ハヤリのスペインの闘牛なんて,結構速く走るでしょ?)の時,日曜朝のテレビで原宿とか代々木公園の,髪を部分的に染めたりした,あんまりフツーぽくないセーネンなどに「PKO」ってなんだか知っていますか?とかやって「若者は関心がない」とか言っていたけど,僕だってPKOってなんなんだ,なんて知らなかった。

会社に行って若い連中に聞いてみても,だれも知りませんでしたよ。

で,考えてみたのだけど,うーん,平和維持活動つーくらいだから,PはピースのPだろうな,Kは? 維持でKつーとKeepかなあ,O,活動? なんだ,Operationかあ? とかってんでなかなかわからなかった。
(でも,実際にそうらしいです。あまりに僕でもわかる安易な単語で驚いた。)

PKFってのはFは軍隊だからForceである。

あと,ODAなんてわかりますか? 政府開発援助なんて日本語はでてくるけどODAのフルスペルって滅多にないと思う。

政府開発援助

政府,でガバメントじゃないOつーとOfficialかなあ,開発つーとDだからDevelopmentかあ? Aは? 援助でA? そうだなあ,Assistance? で,これが正しい。なーんだ,わかってみればどれも中学クラス?の他愛のない単語ばっかなのである。

分かりやすい日本語訳とかいって意訳した日本語を作ることより,きちんとフルスペルで伝えることのが重要なのではないだろうか。いまや,日本の人口の過半以上は少なくとも中学で英語を習った世代なのだから,むしろ変な日本語訳を作るよりはきちんとフルスペルで伝えた方がいいのではないだろうか。それとも,ODAとは「援助国の都合で勝手に押しつけていい気になる援助」とか言った方がいいのだろうか。

ついでにいうと,フランス語やドイツ語,中国語,韓国語などは高校まではあまり教えないからともかくとして,テレビの英語のインタビューなんかは字幕やら吹き替えはやめたらどうだろう。今時だいたいはバイリンガル放送できるのだから,必要な場合はサブ音声で吹き替えが聞ければいいのだ。
(メインの音声だったり字幕では,そりゃあ分かりやすい方に頼るもの。吹き替えなんてのは論外。ポアロの声なんて熊倉さんの吹き替えとえらく印象が違う。)

僕も英語はできなくてこまっているけど,いちばんこまるのが(先方にとって)フツーの話速度の会話の聞き取りである。日本人なんだから,日本なまりなんかは問題ない。多くの日本人もこの状態にあると思う。

だからふだんからフツーの話速度の英語を聞かしておくのが重要で,これが聞けるようになれば,一応世界の公用語は聞けるので,日本人もそれほど困りものとは言われなくなるのではないだろうか。

せめて,略語はきちんとフルスペルで示してもらいたいな。もっとも,われわれも,らくちんだからSFOとかLVとかすぐ使うけど。

ちなみに,GVMはGlobal Village Magazineである。
あ,知ってましたか。

TAKECHANG

Takechang の冗談半分 #093  92/ 7/ 5 7:36