Takechang の冗談半分 #129  92/ 8/ 9 9:16

PUPPET SHOW 92

いいだ人形劇フェスタ

今年も人形劇カーニバルの時期がやってきた。

何だか去年からDOS/Vとセットのような開催だが(別に,僕が勝手に時期を合わせているだけ),8月6日から10日まで長野県最南端の市,飯田市で開催されている。

市内の目抜き通りを歩行者天国にして,あるいは公民館や体育館,保育園などが即席のステージになる。

今年で14回目とあって町中が人形で埋まっていてもあまり違和感がない。

僕も昨日は子どもたちにせがまれて,中央公民館で行われた,中国唐山皮影劇団の影絵公演に出掛けてみた。

皮影というくらいで,人形は,ろばと羊の皮で出来ている。ろばの皮に彩色してあるので,光の透過がやわらかで,何だか墨絵に水彩で彩色したような色である。また,皮で柔らかいから京劇風のバクテンや剣劇ができる。中国ならでは,という感じである。

今回の出しものは,1. 鶴と亀,2. パンダのメイメイ。この2つは無声劇で動きを見せるもの。パンダの子どもが転がって遊ぶところの柔らかい動作がよく表現されている。共に10分位の上演である。

最後の出しものはおなじみ西遊記より,白骨精の段。これには本来音声が入っていて,歌あり踊りありの,まさしく京劇の影絵版になっているのだが,今回はこれを日本語のプロンプタがこなした。多くの外国からの劇団では日本語で公演をこなすようになっているが,中国ではまだ日本語化はしていないようだ。
(このほか,今回来ていたのは,アメリカから去年と同じマギーさんのパペット,ティアーズ・オブ・ジョイ,ウクライナのキエフ人形劇場,メキシコのモヒカンガ,フランスのシアターマリオネッツなど。)

内容としてはおなじみの孫悟空冒険劇だが,普段三蔵の乗り物の白馬になっている竜がキャラとして出てくるのが珍しい。

最後に登場した人形を持った操りの人たちがロビーに出てきて人形に触ったりさせてくれるのだが,これが面白かった。

なんとなく,日本人は外人?というと必ず英語を喋るような気がしていて,つい,Fantastic!とか Wonderful!というような事を言っているのだが,全く相手には通じていない。

「何いってんだこいつら????」という感じ。日本語で「どうもありがとう」とかのがよほど通じるのである。これはその他の劇団,ウクライナからのグループ等でも同様。

子ども達はその辺の障害が少なく,すぐにおじさんたち(どちらかというと,おじの次に「い」を付けたくなる年代の人が多かった)と仲よくなって,握手したり,人形の操作をさせてらって遊んでいた。

というわけで,考えてみれば,英語万能というわけではないのは当り前なのだが,改めて知らされたような中国皮影劇団公演であった。

TAKECHANG

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