Takechang の冗談半分 #289 | 93/ 2/ 4 22: 1 |
ということで,なんのために画像を持ち込みたいかということは決まった。
しかし,テキストを見るのと同じように,出来るだけ多くの人にみてもらえる絵というのはどうしたらいいのだろう。
本来,その絵の内容が一番問題であるわけだが,ここではひとまずそのことは抜きにしてフォーマットとか,伝送のことを考えてみたい。
昔から,画像のフォーマットというのはいろいろあって,*.ST4 とか,*.DRH なんていうのが一番馴染みかもしれない。
ただ,どちらかというとこういうのはグラフィックスのフォーマットで,写真という自然画像を扱うのには,いまのどのパソコンでも扱える16色とかではいかにも色が少なすぎる。
16色でも,新聞写真のような面積階調を使えばかなりの絵を作ることは可能だし,ある程度離れて見れば,階調の面積展開による荒れは気になりにくくなる。
しかし,パソコンでは大体モニタのすぐちかくで作業することになっていて,絵を見るときは離れればいい,というのではうまくない。
ほかというと,*.PIF,*.GIF,*.RGB,*.BMP ……。RGBファイルは普通フルカラーだし,単純に左上からの色情報をRGB,RGBと並べているだけなので,もっとも簡単だ。
しかし,弱点はフルカラー故に見るためにはフルカラーの画像ボードなどが必要になってくるし,そのファイルサイズも,たとえば640*480ドットならば,640*480*3=921600バイト,約1MB近いものになってしまう(1色の階調が8ビットゆえ1色あたりドット数バイト,RGB3色ではその3倍)。
BMPファイル。これはWin上での標準的な画像フォーマットだ。ということはWinが動作する機種ならまず動作できると思われる。
いま,Winでほぼ標準のようになっている色数というのは256色であるから,これでファイルを作ればWinが動く多くの機種で見てもらえることになりそうだ。
Win上であるから,高解像度なら絵を表示したままで文章を読むこともできるし,解像度が足りないなら,ウインドウをスイッチすれば済むことだ。
なかなかいいんじゃないか。
一旦はこれでやってみようかなあ,と思いかけた。
とりあえずということで,640*480ドットで256色のファイルを作って,GVMの仲間に見てもらうことにした。
ところが,意外に評判がよくない。
1)RGBファイルの1/3(BMPも特に圧縮がかかっているわけではないので,RGBのファイルに対してファイルサイズ上メリットがあるわけではない。しかし,この場合256色なのでRGBセットで8ビットの色情報となり,フルカラーの1/3のファイルサイズとなる)とはいうものの実際のサイズは 640*480=307200バイト,約300KBある。このサイズは以前WXPのころに不評をかった辞書サイズに匹敵する。
あのころにくらべれば,9600bpsのAPもできたし,QVも動くし,巨大ファイルに対する事情は好転してきているものの,やっぱり300KBはきつい。
これはやっぱりそうだろうと思う。僕などは普段いまだに1200bpsなのでアップロードするにしても大変な時間だと思う。
ましてや,受け側ではよほどの思い入れがないと?こんなでかいファイルをいくつも落としたくないに違いない。辞書なら1回で済むが画像ファイルはどんどん増える?(つもり)
2)RGBファイルはたしかにDOSマシンでは結構多くのマシンで見られるけど,Macにはコンバータがないらしく,見られない。
3)やはり256色ではものたりない。
今のところ,一番ポピュラーな色数が256色といっても,進歩の早いISAマシンの世界のこと,すぐにフルカラー1600万色の時代がやってくるに違いない。
そうなったときに昔の絵は色が飛んでた……ってのも面白くない。
といったようなところが問題点として出てきた。
特に大きい問題は当面の通信事情から,ファイルサイズである。
静止画の圧縮規格としてはJPEGというのがある。
JPEGこれはJoint Photographic Experts Groupというところが決めた,ISOスタンダードになっている画像圧縮の方式である。
これはCREAMさんのコラムにも先日Mac上で扱うソフトのことがあったし,PC-VANにも,JPEG画像を扱うSIG(COLOR)が先日オープンした。
しかし,多くのマシンでこのファイル形式が扱えるのだろうか?
調べてみると,アメリカ製のフリーソフトでWin3以降の上でJPEGファイル(拡張子JPG)を展開して表示できるJVIEWというのがあることがわかった。
それなら,BMPと同じでWinの動く機種では大抵動きそうだ。それ以外にも,多くの人が16色しかないハズの98で2画面を高速に切り換えることで63色として表示できる方法だとか(16色に比べたら圧倒的に雰囲気がわかる),TOWNS上,X68000上など多くの機種でJPEGを見られるようなソフトを作っておられることが分かった。
ということで,JPEGファイルをかなり多くの機種で見られるメドがたった(ソフトなどについては別にまとめてご紹介することにする)。
ファイルサイズのほうであるが,COMDEXで貰ってきた資料によれば,「Typical JPEG compression ratio is 30:1. 」などと書いてある。
いちおうこの圧縮比が得られるとすると,900KBのフルカラー画像でも30KBで収まるということになる。
このぐらいなら,OSLに登録されているものとしては特に大きいサイズでもないだろう(JPEGはもともと圧縮がかかっているため,LHAなどを使ってもほとんどファイルサイズは変わらない)。
なんとか,ダウンロードしてもらえそうな寸法である。
ということで,ファイル形式としては,JPEGを使えばさっき出てきた問題点の多くを克服できそうだと言うことが分かってきた。
画像のサイズはどんなのがいいか? これも結構悩むところだ。
日本では一番ポピュラーな,最新型でない98では,標準では640*400しか見れない。
しかし,その他や,98でも新型のでは640*480である。
画像は大きい方が迫力があっていいことは確かだが,1024*768というように大きいのもファイルサイズの問題が出てくるし,320*240などのような小さいのも見栄えの点でどうか?
ただ,このぐらいのサイズの絵ならば,1024*768とかのスクリーンサイズを持っている場合,フルサイズの文書画面のウインドウの隣に絵を表示できる。
この状態は,理想とした雑誌などを見る状態にかなり近い。
フォトCDから画像を作成する場合は,
Snapshot 384*256ドット
Standard 768*512
Large 1536*1024
といったドット数の絵になるから,あまり何ドットの絵,ということにこだわらないほうがいいのかもしれない。
ということで,JPEGでいけそうなことが分かっても悩みはつきないのである。
竹中
Takechang の冗談半分 #289 | 93/ 2/ 4 22: 1 |