Takechang の冗談半分 #366 | 93/ 5/ 1 11:15 |
今日はメーデー。非組織労働者の僕の家では,貯金が「メーデー,メーデー」と言っている(御存じだろうと思うが,電信のSOSに相当する電話の略語がメーデーである)。
ま,なんでそうなったかつーことは,要するにそのおお,ついにたまらずEOS5を買ってしまったからである。
いままでのEOS750は「レンズ交換のできるコンパクトカメラ」であるので,逆光やネオン,CRT撮影といったシーンにはまるでだめだった。
この前のMACWORLD Expoのレポートでも,「文章で一番ホメていたニコンCOOLSCANの写真がないのはどうしてか?」と思われたのではないだろうか。
これは,実はクールスキャン本体の後ろに蛍光燈のバックライトの付いた広告板がついていたせいである。
750ではこういう場合後ろの光源に影響されてしまい,発光しないクールスキャンの部分が真っ暗になってしまう。
ストロボをたけばまあいいのだが,「ストロボ嫌い」の僕はそれをしなかったので,こういうことになったのである。それならそれで,高感度フィルムを使ってズームするとかでも逃げられたように思うが,当時はそれにも頭が回らなかった。
1〜2カ月後,ASCIIやらの雑誌ではちゃんとこれらの写真が掲載されていて,「やっぱり,キメるところをきちんとキメないと……」とちょっと悔しい思いをしたものだ。
ということで,この反省として,本格的な写真GVM化のためには,
ということをずっと思ってきた。
3月ごろ,地元の写真家のSさんが写真教室をやっていることを知った。よく,販売店主宰の教室があったりするが,こういうのは結局販売促進ツールであるので,結局のところあまり物が買えない者には肩身がせまい。
それに,基礎的なことはいいとしても,本格的な写真テクニックについてはカメラ屋さんにはたして分かるのか? という疑問もある。
そういう点,ほんもののプロの写真家ならば問題が無いのではないだろうか。そう考えて,申込をしてみた。
4月の例会が20なんにちに行なわれた。会場に行ってみるとすごい人数。50人ぐらいはいるのではないだろうか。老若男女さまざまだが,めだつのはおじいさんと女性の姿である。
ここでは僕が一番若い男の部類に入るかもしれない。
余談になるが,最近地元にいつもいるようになった僕は外にも習い事?を始めているがどこでも目立つのはおじいさんと若い女性の姿である。20〜40代ぐらいの男というのはほとんどいない。
いろいろと理由はあるのだろうが,それにしても若い女性はこうして教養方面の勉強をしているのに,その間男はパチンコして飲みにいって……というのでは話が合わないのは当り前のように思う。
農村の嫁不足とかいうけど,仕事そのものとかヨメシュウトとか以外にも問題はあるのではないか,とこのごろちょっと思っているのである。
(もっとも,確かにサラリーマン時代の僕もやっぱりそういう男だった。)
さて,この教室で最初の質問の時間。僕はいまのカメラがEOS750であること,これでは撮れない条件が多くて困っているが,どんなカメラがいいか? と質問してみた。
さすがに販売店じゃないから「EOS1がいいですよ」などとは言わない。さらに,コンパクトカメラを初めて持ったお年よりなども混じっているのに,あまりそぐわないということもあったかも知れない。
その時は一般的に「資金やその他から考えてできるだけいいもの。レンズはそのまま使いたいなら,EOSシリーズから選べば……」という,当たり障りのない返事だった。
それ以来,「どうしたものかなあ」と僕の悩みが始まった。
とりあえず,EOSシリーズからえらぶのが,当面の投資を押える意味ではいいかもしれない。最新のだと,安いのはEOS1000Sとかがある。
こういうのなら,ディスカウント店などで安いときは28-70,70-210mmのズームセットで49800円とかいうときもある。
それでも,ちゃんとマニュアルモードもあるから一応不足が無い。
あるいは,一番初期のEOS620などか? これを使った写真というのはよく写真雑誌のコンテスト入賞作にもあるから,必要にして十分な機能であることは確かだ。
雑誌の広告を見るとだいたいボディ2万円ぐらい。メモリ4MBかHDD本体のみ……といった程度の投資で買える。
「先のことはまた考えるとして,とりあえずこれでいければ安いなあ……。資金的にもキビシイからそうしようかなあ……」と決めかけていた。
どちらにしても,遅くもビジネスショーに間に合うように機器をそろえなければならない。どうしたものか。
昨日,我が家の電話がなった。GWの誘いかなにかだろうか。「はい,」と出ると,「あ,写真教室のSだけど。カメラ買えたかなと思って」と,なんとSさんからの電話だった。
「いやあ,先立つものが無いんでまだ考えているんです……」と答えた。
「あそー。まあ,無理な事をしてもあれだけど……。最新のというならEOS5とかね,旧くても良けりゃあEOS620とか……。EOS5ならまあ,最高じゃないの。中古もやっている店を紹介してあげるから一回見にいって来たら?」という。
うーん,だいたい僕のナヤミの範囲の話である。
さらに,「通販とかで買えば確かに安いけど,あとあと故障とかも考えると,問題だよ。地元でも結構安いし,いろいろ便宜も図ってもらえる。そのほうがいい」とも。
これまたナヤミを見透かされたような話で,PCの場合は自分でなんとかなると思うし,大体自分でなんとか出来ないような内容なら販売店だってダメなので,これは通販が賢いと思うが,カメラは半分電子機器であると同時に光学,精密機械でもある。
光学や精密機械の部分は経験に負うところが多いから,近くでよく知った所というのはいいものである。これは,車なんかでもそうで,以前に書いた「親切な自動車やさん」なんかもこの例である。ディーラーのが安いかもしれないが,こういうサービスは受けられない。
というわけで,昨日,教わった写真屋に出掛けてみた。おー案外中古もある。EOS620ボディ25000円。アサカメの通販価格とあまり変わらない。
「あのお,EOS5ボディは幾らしますか?」
おお,20%以上引きの価格が提示されたではないか。EOS5は新型なので,まだ結構値引きはシブイところが多い。
(写真教室のSさんの紹介です……と言うのはもちろん忘れなかった結果である。)
つい,これを買う気になってしまった。あと,中古レンズを見ていたらキヤノン純正の50mmマクロが出ている。
こないだの「長城用アダプタ」の写真では,マクロがないためにアダプタだけを大きく撮ることができず,ライカレンズ,アダプタ,長城のセットになってしまったが,これがあればアダプタだけ大のばしも出来る。
ということで,これもセット。この前の話のようにPCの場合地方のハンディというのが結構大きいようだが,カメラに関してはまったく無いようだというのがわかった。
やっぱり,カメラは結構古い産業なので,個人向け商売がかなり浸透しているのであろうと思う。
その点,PC商売は企業向け主体で展開されてきていて,秋葉原などを除けば,まだまだ個人需要家向けの商売というのが確立していないから,ああいうトボけたことになるのであろうと思う。
これから,画像などますます個人向けのサービスが盛んになるわけで,それこそまともなインストラクタが必要な時期にきていると思う。
まあ,今日はそれはいいとして,以上の機器類を6回クレジットで買ってしまった。いまのところ,使い方不明で話題の「視線入力」などについてはよく分からない。
でも,けさもS先生から電話が来て,EOS5を買ったことを話したら,「じゃあ,大鹿歌舞伎を撮りにいこう」という話になってしまった。
プロの写真家に同行するのは初めてである。いろいろと学ぶところがあるのではないかと思っている。
竹中 俊
Takechang の冗談半分 #366 | 93/ 5/ 1 11:15 |